&TEAMのNICHOLASが明かした「デビューできなければ台湾に帰ろうと思ってた僕を変えたファンの一言」
ダンスを始めて1年、韓国行きを決めた息子に父は
NICHOLASがその存在をはじめて世に知らせたのは、2020年に世界配信された超大型プロジェクト『I-LAND』だ。BTSの生みの親として知られるバン・シヒョク氏が総括プロデューサーとなり、世界各地から集められたアーティスト志望の青年23人がデビューを目指した。 「推薦でオーディションを受けたら、韓国に来てみないかということになったんです。高校2年生のときです。僕は挑戦するのが好きなので、外国で生活してみるのも楽しそうだなと。小学生の頃から夏にはアメリカで暮らす親戚の家に遊びに行っていましたし、両親も背中を押してくれました。 僕は父のことをよく『NICHOLASよりNICHOLAS』と言うんですが、僕以上に楽天的な人で。練習生になるとき、父は会社の方にこう言ったんです。『NICHOLASがデビューできなかったら、私をデビューさせてください。いまこの子ができるダンスは全部、私が教えたものです』って。しかも、すぐに立つとその場でムーンウォークまでしてみせた! (笑)」 仲の良い家族は、よく一緒に出かけたという。今回訪れた台北の寧夏夜市も、台北近郊の街・新竹も、子ども時代に両親に連れて来てもらった場所だ。 「The One 南園人文客棧にははじめて来ましたが、自然を活かした庭がきれいだなと思って写真に撮りました。台湾の魅力はいっぱいあります。でも、僕はいちばんは『人』だと思うんです。みんな優しくて自由人。いろんな文化を受け入れる。そういう環境で育ったからこそ、いまの僕がある」
「同い年でリーダーを頑張っているEJくんのことは支えたい」
デビューできなかったら台湾に帰ろう。当初はそう思っていた。でも『I-LAND』後も帰らなかった。 「『I-LAND』を通して気付かされたことが沢山ありました。たとえば、カメラが苦手な僕は表情がいつも硬かった。すると応援してくださったファンの方のコメントに『優しい子、温かい子なのに誤解されてしまう。もうちょっと笑ったら、みんなが好きになりやすいのに』とあって。自分はどんなアーティストになりたいのかと考えるようになったんです。僕は皆さんを幸せにできる人になりたい。以前は恥ずかしがり屋で心の内を隠そうとするほうでしたが、意識して変えました。メンバーにはいつも鏡の前にいると言われますが(笑)、ファッションが好きになり、見せ方を研究するようになったのもあの頃からです」 オーディション番組『&AUDITION-The Howling-』を経て、&TEAMを結成し、2022年12月にデビュー。今年1月からは初の全国ツアーを行った。 「&TEAMにはパーティをする文化があって、簡単な料理を用意してよく話をするんです。18歳から26歳までと年齢差のある9人ですが、精神年齢は近い。EJくんとFUMAくんは大人ですが、あとは全員18歳じゃないかな(笑)。僕は話をするのは得意じゃないですが、落ち込んでる人がいたら連れ出して気分転換させてあげます。同い年でリーダーを頑張っているEJくんのことは支えたい。『I-LAND』ではじめて会ったときから仲良くなりたくて、でも当時の僕はどうしたらいいかわからなくて、初日だけで15回くらい挨拶した(笑)。いい思い出です」 いつか夢に見るのは、故郷・台湾でのコンサート。 「今回のツアーでは日本のはじめて行く場所でステージに立って、ファンの皆さんにお会いできて幸せでした。いつか台北ドームでできたら、5万人が僕を観てると想像したら、めちゃくちゃエナジーが上がってきます」 台湾に来る直前、SNSで「魯肉飯、牡蠣オムレツ、臭豆腐、お母さんの茹でキャベツが食べたい」と話していた。最後の撮影地、新竹の屋台で魯肉飯をぺろりと平らげた。 「茹でキャベツはお母さんに頼みます」 3年ぶりに帰ってきた彼を迎えに、ご家族が道の向こうで笑っていた。 ニコラス 2002年7月9日生まれ、台湾出身。17歳で韓国に渡る。2022年、BTSの生みの親、バン・シヒョク氏がスペシャルアドバイザーを務めたオーディション番組『&AUDITION - The Howling -』を経て、HYBE LABELS JAPAN初のグローバルグループ「&TEAM」(エンティーム)のメンバーとしてデビュー。日本を拠点に活動する。 ヴァレンティノ インフォメーションデスク 電話番号 03-6384-3512 クリスチャン ディオール ジバンシィ ジャパン ドリス ヴァン ノッテン 電話番号 03-6820-8104 プラダ クライアントサービス ※表紙と巻頭グラビアに登場したNICHOLASのスペシャルインタビュー、台湾で必ず食べたい小籠包 や魯肉飯の名店、メイドイン台湾の美しい日用品などが盛りだくさんの台湾特集はCREA Due『愛しの台湾』でお読みいただけます。