山寺宏一と伊瀬茉莉也がティム・バートン監督最新作「ビートルジュース ビートルジュース」で共演!「コメディは本当に難しい」
「チャーリーとチョコレート工場」を始め、ポップでダークな世界観で世界中を熱狂させ続けるティム・バートン監督の最新作「ビートルジュース ビートルジュース」が、9月27日(金)より全国ロードショーされる。同作は、名前を3回呼ぶと死後の世界から現れる、推定600歳の"人間怖がらせ屋"・ビートルジュース(マイケル・キートン)と、35年前にそんな彼から求婚された霊媒師・リディアの娘であるアストリッド(ジェナ・オルテガ)を巡るホラーコメディ。日本語吹替版ではビートルジュース役を山寺宏一、アストリッド役を伊瀬茉莉也が担当している。 【写真を見る】「ビートルジュース ビートルジュース」で全身吹替版を担当した山寺宏一と伊瀬茉莉也 今回は9月10日に開催された同作のジャパンプレミアイベント直後に、同じ事務所の先輩・後輩でもある山寺と伊瀬にインタビューを実施。作品に抱いていた印象などを語ってもらった。 ――今回の作品は36年前に公開された「ビートルジュース」の続編となりますが、前作はご覧になりましたか? 山寺「レンタルビデオで観たと記憶しています。ティム・バートン監督がさまざまな映画をヒットさせた後に観たので、『この作品で大ブレイクしたんだな』という印象でしたね。バートン監督ならではの世界観がこの時にはもうすでにあったんだな、こういったセンスを持ってる人は他に全くいなかったんだろうな、と感じました。実はホラー作品をあまり好んで観る方ではないんですが、『ホラーコメディとはこうあるべきだ』という印象をずっと抱いていました」 伊瀬「ちょうど私が生まれた年に公開された作品で、さすがに0歳児だったのでリアルタイムでは拝見できてなかったんですが(笑)、36年もの時を経て続編が製作されたのは、やはりティム・バートン監督が今なお現役でバリバリと大ヒット映画を撮られているからこそ実現したんだなと感じます。そして、バートン監督の中でも『ビートルジュース』という作品が、多分、すごく特別だったんだろうなと思いました」 ――ご自身が思う「ビートルジュース ビートルジュース」の見どころは? 山寺「死後の世界で登場する、いろいろキャラクターたちの造形ですね。バートン監督はすごい美的センスの持ち主で、本当に"独特"という言葉でしか説明できないですよね。ホラーなので少しグロかったり気持ち悪かったりはするけど、でもなんだか面白いというか、見たくなるんですよ。グロテスクな描写はあまり得意ではないんですが、バートン監督の手にかかると、それがなんとも愛おしいんですよ。中でも、死後の世界で出会うある男性キャラクターがもう秀逸!そして、ウィノナ・ライダー演じるリディアと、その母・デリアとリディアの娘・アストリッドという女性3代の関係性。アストリッドとリディアの関係が軸に描かれているけど、リディアのお母さんが最高なんですよ。この女性3代の物語に、ビートルジュースがちょっとお邪魔してる感じですよね(笑)。"女性3人の関係がどうなっていくか"というのが本作の見どころだと思います」 伊瀬「頼りたくない、呼びたくないと思っているし、娘にも『ビートルジュースって3回呼んじゃダメよ』と言っていたのに、リディアがピンチになるとビートルジュースを呼んでしまう、というところですね。35年の時を経ても、ビートルジュースとリディアには絆がちゃんとあるんだなと感じられました。『嫌だ』と言いつつも、やっぱり好きになっちゃう...みたいな気持ちがちゃんとあるのが、すごく素敵だなと思いました。そして、アストリッドとジェレミーという少年との関係性というか、『ジェレミーって一体何者なの?』というところも物語の大きなキーポイントになっていると思うので、そこも注目ポイントです」 ――山寺さんはマイケル・キートン、伊瀬さんはジェナ・オルテガの日本語吹替を以前にも担当されていますが、本作での演技で意識されたことはありますか? 山寺「もちろん、俳優さんの演技に合わせるのが声優の仕事だと思っているので、"どのくらいマイケル・キートンの演技を拾うか"ということがすべてですね。ビートルジュースを吹き替えるのは初めてだったので、前作も観て、ビートルジュースというキャラクターを自分の中で描いて、マイケル・キートンの顔や目をよく見て、声をよく聞いて、演じた感じです。そこに僕なりのセンスというのは少し出てくればいいなぐらいの話で。でも、ホラーとは言ってもホラー"コメディ"映画なので、真面目にやるだけじゃダメなんでね。自分の遊び心を少し入れなければいけないので、コメディは本当に難しいです」 伊瀬「ジェナ・オルテガさんの吹替は今作で2作目にはなるんですけど、『ジェナさんのお顔から日本語が出るとしたら』みたいな声のトーンは似たらいいなと思いつつも、やっぱり前回とは全然違うキャラクターなので、今回のアストリッドとしてジェナさんが演じられている空気感というか、お芝居を意識して演じさせてもらえたらなと思っていました。 ただ、やっぱりジェナさんが持っている芯の強さみたいなもの、というか、私自身の芯の強さだったのかもしれないですけど、そういうニュアンスが出てしまって。テストの時に『もっと年齢を落としてティーンエイジャーの気持ちが常に揺れている感じを表現してほしい』とのことだったので、私も時を巻き戻して、リアルに生き生きと、みたいなところも意識して演じせていただきました」 ――最後に、映画の公開を楽しみにされている方々にメッセージをお願いします 山寺「『これぞティム・バートン!』といえる最高のホラー・コメディです。ホラーが少し苦手という方でも絶対大丈夫な楽しい作品なので、ぜひハマってください。そして、できれば日本語吹替版も応援していただけると嬉しいです!」 伊瀬「ハロウィンのこの時期に夜にふさわしいホラー・コメディになっています。ストーリーがとにかく面白いので、ぜひとも劇場で、字幕版も日本語吹替版も一緒に楽しんでいただけたら嬉しいなと思います。観てください!」 撮影=皆藤健治 取材・文=中村実香
HOMINIS