事故物件を渡り歩き3年 芸人・松原タニシの生き方とは?
幻の「パカパカハウス」携帯の雑音も消えた
ただ、先の引っ越し回数4回と3軒の事故物件では数が合わない。その理由を聞くと「実はうち1軒は玄関ドアのポストが勝手に開く『パカパカハウス』と言われる物件で、部屋も見ずに即決めたんです。そしたらなにも起こらなくて...」。後にちゃんと確認したら、同じマンション名で隣にある2号棟の部屋が、その現場で、入った部屋は間違いだったという。 しかし、この物件でも別の異常に気づいた。マネジャーがタニシに電話するたびに「雑音が消えた」と話したという。「松竹のマネジャーが僕に電話するたび、変な『ゴボゴボ』という雑音がしたりして嫌だったけど、ある日突然、電話の声がクリアになったんですって。そのマンションにいる間はそういう現象が起こらなかったんです」。だが、現在の家では、再び雑音が入っているという。
事故物件になにがあるのか、自分がやらな
最後にタニシに「これからもこの生活を続けるのか」と聞くと「僕自身も実際に心霊現象や幽霊がいるのか確かめたいですし、事故物件に住んだら何があるのか、というのをほかの人がやってなければ自分がやらなきゃ。ロマンというかやる意味があるんじゃないかなと思ってます」と力強く語る。 この話を聞いていた時、部屋から「ドズン」「ガサガサ」という音が聞かれた。見れば筆者が持ってきたリュックサックが倒れたのだが、タニシは「この部屋のなにかが、リュックに集中してます。これなんですよ」とうれしそうに話した。タニシが「ロマン」を追い続ける生活は、まだまだ続く。 ■松原タニシ(まつばら・たにし)。1982年兵庫県神戸市生まれ。龍谷大学在学中、友人と「人生経験」で松竹芸能の芸人養成所に。友人は辞めたが、芸人を続け大学を中退。後にテレビ番組の企画で事故物件にすむようになり、松竹のライブでは生活の様子を語り人気を博している。また、事故物件情報提供サイト「大島てる」を運営する大島てるさんと「事故物件訳有りファイル」という舞台を開催し大好評を得ている。29日午後6時半からは松竹芸能 DAIHATSU MOVE 道頓堀角座で「皐月の道頓堀角座 怪談ライブ~本気で怪談、お笑い要素は無し~」に出演。毎週土曜日にはネットライブ番組「おちゅーん Live!」にも出演中。