ロシア南部で武装集団が宗教施設襲撃、警官15人と聖職者1人死亡
(ブルームバーグ): イスラム教徒の多いロシア南部のダゲスタン共和国で23日、武装集団がロシア正教の教会やシナゴーグ(ユダヤ教会堂)を襲撃し、警察官少なくとも15人と聖職者1人が死亡した。当局が明らかにした。
古都デルベントでは、犯人がシナゴーグに火を放ち、ロシア正教の教会を襲撃。中心都市マハチカラでは、交通警察拠点および別の教会とシナゴーグが狙われた。
インタファクス通信は、警察官15人と民間人数人が死亡したと報じた。ロシア正教は聖職者1人がデルベントで殺害されたと確認する声明を出した。さらに警察官13人を含む16人が病院に搬送された。
ダゲスタンのセルゲイ・メリコフ首長は、戦闘が終わったと表明。インタファクス通信によると、同氏は武装集団側の6人が殺害されたと説明したという。
林芳正官房長官は24日、この事件と関連する日本人の被害情報はないと述べた。
ダゲスタンでは過激派グループによる襲撃は珍しくないが、23日の攻撃は協調性と規模で際立っている。テレグラムに掲載された幾つかの動画では、黒いTシャツをまとった複数の男が警察車両に向けて発砲する様子が見られた。
昨年10月にはマハチカラの空港で、パレスチナ自治区ガザでイスラム組織ハマスに対するイスラエルの軍事行動に抗議する人たちが暴徒化し、イスラエルから到着した旅客機を包囲。秩序の回復に数時間を要した。
原題:Gunmen Kill Police Officers and a Priest in Russia’s Dagestan(抜粋)
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