廃棄野菜、保護者らに売り能登支援 豊田小 地域の農場が協力
地域委員5、6年が食品ロス取り組み
三重県松阪市嬉野川北町の市立豊田小学校(豊田多希子校長、146人)の地域委員会の5、6年生6人は26日午後2時半から同校の体育館前で規格外で、商品として売り物にならず通常なら廃棄される野菜を保護者らに販売し、食品ロスに貢献した。売り上げは能登半島地震の被災地支援に役立てる。 この取り組みは2022(令和4)年度に、当時の4年生が野菜の栽培について学習する中で、形が大きすぎたり、傷があるなどで廃棄される野菜がたくさんあることを知ったことがきっかけ。これら市場に流通しない野菜を「ラッキー野菜」と名付けて安く販売することで食品ロスを減らそうと始めた。今回は一連の活動を生かして、地域委員会の児童が地元の野菜農家の協力を得て行った。 この日は嬉野川原木造町の鈴源農場(鈴木信弘代表)から規格外のナス5キロとニンジン50キロの提供を受けて、児童らが約500グラムずつビニール袋に入れ、一袋100円で販売した。 児童たちは、事前の周知で集まった保護者らに「いかがですか、新鮮ですよ」「お買い得ですよ」「良かったらどうぞ」などと声を掛けながら販売すると、保護者らが「ありがとう、二つもらうわ」などと応じ、数分でほどんどが売れてしまった。 売上金1万円は日本赤十字社を通じて被災地支援に使ってもらう。 東音羽さん(6年)は「他では売らないB級品を売れてうれしい。形が悪くても味は変わらなくおいしいことを知ってもらいたい」、野菜を購入した保護者の妹尾由佳さん(38)=嬉野川北町=は「娘が委員会で販売すると聞いたので買いに来ました。おいしくて新鮮な野菜をお買い得に購入できて、フードロス削減に貢献できていいなと思いました。ナスは焼いてみそとチーズで食べようと思います」と話した。