米国、麻薬密売取り締まりで太平洋諸国と協力強化へ
Kirsty Needham [シドニー 29日 ロイター] - キャンベル国務副長官は29日、米国は太平洋島しょ国と協力し、この地域を米国への麻薬輸出の中継地として利用している中国の犯罪組織を取り締まると表明した。 米国は麻薬問題で協力する決意を固めており、太平洋地域における法執行について来週発表すると明らかにした。 「中国と東南アジアで成長した組織の一部が、中南米と米国への積み替えに太平洋を利用し始めていることを懸念している」とバヌアツで記者団に語った。 米国は麻薬の取り締まりや治療、予防などの分野での取り組みに協力できると述べた。 キャンベル氏は28日、トンガで開催された「太平洋諸島フォーラム(PIF)」首脳会議に出席した。 ソロモン諸島のマネレ首相との会談後、同国は米国と再び関係を築くことを望んでいると述べた。ソロモン諸島は前政権下で中国と安全保障協定を結んだ。 キャンベル氏は中国政府太平洋諸島事務特使の銭波氏とも会談した。気候変動プロジェクトなど、太平洋地域での協力分野を模索することについて協議したという。 「(太平洋島しょ国の)多くは、米中が対話の手段を維持し、狭い範囲であっても協力や関与できる分野を見つけることを望んでいる」と指摘。「大国間の戦闘に巻き込まれることを望んでいないことを明確にしており、われわれはそれを尊重する」と語った。