「全会一致で不信任」突き付けた議会 再選果たした斎藤知事とどう向き合う? “ネットの言葉の暴力”など理由に辞職に追い込まれたという県議も
「知事の資格なし」呼ばわりした市長たちとどう連携?
斎藤知事との向き合い方を問われるのは、県議会だけではありません。選挙期間中に稲村氏の支持を表明し「知事の資格なし」と批判していた22人の市長。このうちの1人で兵庫県市長会の会長を務める酒井氏は。 (丹波篠山市・酒井隆明市長)「今後のことを考えると、新しい人による新しい県政がより望ましいと考えたもので、斎藤さんを『否定』したものではありません。知事とそれぞれの市長との立場を話し合いながら連携していければと思います」 (斎藤知事)「(Q.県議会や市長らとの関係が懸念されている。安定した県政運営は果たせる?)9月議会で不信任案は可決されたが、その裏で補正予算案は成立している。選挙が終われば、県と市や町はしっかり連携してやっていくという思いは皆さん持っていると思う。それぞれの地域の課題や実情はすでに共有しているため、一緒になって連携しながらやっていく」
SNSが選挙の動静を動かした!?
今回の選挙戦では、大きなポイントが2つありました。1つ目が、SNSです。自然発生的にどんどん拡散されていきました。2つ目が、若い世代からの政策面での期待ということでした。ABCテレビの出口調査でも、若い世代になればなるほど斎藤知事の支持が多かったというような傾向が見られました。 そんななか、斎藤知事は「SNSでいろんな方が私の政策を整理し拡散してくれた」と話しています。実際に斎藤知事のXのフォロワーは9月上旬のとき約4万人だったのが、今や6倍近く、23万人を超えているという状況です。 NHK党の立花孝志党首が自らが当選するためではなく、斎藤さんを当選させるために出馬をしたということも話題になりました。異例の選挙活動で、YouTubeを利用し知事選の関連動画を100本以上投稿しました。全ての再生回数を合わせると、なんと1500万回再生ということです。 一方で、斎藤知事の対抗馬だった稲村さんを支援する政治団体のXのアカウントが、選挙期間中、終盤の大事な時期に2度凍結されたということです。支援する政治団体によると、ルールに反する行為はなく、虚偽の一斉通報が組織的にされたと推測されるということです。 立憲民主系のひょうご県民連合の竹内県議が議員辞職することになりました。理由は誹謗中傷などがあったようです。上野幹事長によると「ネットの言葉の暴力で家族が錯乱状態になり、政治の道から退いてほしいと訴えられたそうだ」ということです。