アジア戦略を加速させるバンダイ 台湾でECサイトをオープン
玩具メーカーの株式会社バンダイが直営するECサイト『プレミアムバンダイ台湾』が12月6日、国内以外では香港に続き、アジアで2番目の直営サイトとしてオープンしました。『プレミアムバンダイ』は、国内向けのECサイトとして、2009年4月にオープン。ガンダムやセーラームーンなどの人気キャラクターの限定商品を中心に販売し、熱狂的なファンから支持を集めていました。現在、国内の会員数は100万人以上にまで成長しています。
もともと同サイトが取り扱う商品は、アジアを中心とした海外のファンからのニーズも高く、そのためアジアのヘッドクォーターオフィス『バンダイ香港』がある香港に2012年4月、アジア展開の第一歩として『プレミアムバンダイ香港』をオープンさせていました。今回はそのアジア戦略を加速させるための、第二弾としてのリリースとなります。 ■アジア各国で放送されている「ガンダム」 日本アニメの人気は、アジアにおいても絶大なものがあります。特にバンダイナムコグループの主力プロダクトの1つの「ガンダム」シリーズは、アジアにおいても優良コンテンツ。2010年代に入り、バンダイナムコホールディングスが、アジア37の国と地域で「ガンダム」シリーズを地上波とネットでの動画配信で放送。これきっかけにして若者を中心に、ブームに火が付き、消費にも大きな影響を与えています。また、現在は「ガンダム」を題材としたソーシャルゲームなども人気が高い、と言われています。 さらにアジアでは、中国で製造される模倣品の流通が問題となっていますが、「本物」を販売する直営サイトができたことで、利用者の本物志向が強まり、模倣品の抑制につながることも期待できるかもしれません。 「『プレミアムバンダイ』を運営する株式会社バンダイのネット戦略室プロモーションチームの押川さんは台湾進出について「すでに1年半前に香港版をリリースし、多くのユーザーに利用していただいています。台湾はアジアにおいてEC市場の規模拡大を見込めるエリアであり、これを機にさらなるアジア展開を進めていきたい」と、海外市場の拡大に期待を寄せています。