PSYCHIC FEVERが今アツい理由「自分たちも想像していなかったジャンルに挑戦できている」
海外目線ならではの「BEE-PO」
――続いて、こちらもダブルリードの1曲で「BEE-PO」。 剣 こちらは前回「To The Top feat. DVI」っていう楽曲と、今回の「Love Fire」だったり、僕たちがタイで活動しているときに、一緒に制作をしたNINOさんに作っていただいた曲になっています。僕たちって、サイレンの音を「ピーポー」って言うじゃないですか。「ピーポーピーポー」って。 ――そうですね。 剣 でもNINOさん曰く、「ピーポ」ではなく「ビーポ」に聞こえたらしくて。 ――へえ! 剣 そういう面白さもあって。日本に来た際に、「ビーポービーポー」って鳴るんだ、ということと、今回のラブソングを掛け合わせて「胸が痛いよ」とか、「本当に君が好きすぎてどうにかなっちゃいそう」だよ、ということで、助けを求めている、SOSを出している、僕たちならではの叶わない恋の歌になっています。海外目線だからこそできるユーモアのあるキャッチーな曲ですね。 ――「ビーポー」って聞くと、急にちょっと怖さがありますね。 剣 ありますよね。なので志かな、「BEE-PO」って言ってくれてるのは。 小波津 はい! 剣 志が優しく柔らかく、「ビーポービーポー」って言ってくれてるんで。 小波津 「BEE-PO!」 一同 (笑)。 小波津 優しい、かわいい感じでやってます(笑)。 ――ダブルリードということなんですが、この2曲を選んだのにはどういった理由があるんでしょう? 剣 ダブルリードって僕たちが作った造語かもしれない言葉なんですけど(笑)。「Love Fire」はそれこそ日本で心を掴んでいきたい楽曲、「BEE-PO」はアジア、東南アジアを中心に推していこうということもあって、今回ダブルリード、になっています。そこに壁はないんですけど、いろんな見せ方ができたらおもしろいんじゃないか、ということで。 ――ちなみに、この楽曲がZ世代特有の消極的な恋煩いを表現している……ということなので、Z世代の恋愛に対してはどう思いますか? 剣 ここ、ちょっと多めに言いますか?(笑) 全員言ってく? 中西 それだけで終わっちゃうよ(笑)。 小波津 今はSNSが主流というか、今、Z世代特有のものだと思うんですけど、そこで発信もできるし、そこからアプローチもできるじゃないですか。そういうのもあって最近は「付き合ってください」って言うことも減ってる気がするんですよね。 中西 そうだね。 小波津 だからこそ、そういった面で、消極的というか、内向きなイメージを表現したような楽曲になったのかな、と思います。 剣 Z世代特有の遠回りな感じというか。 小波津 何か、アプローチをスマホでやっているような。 ――探っていく感じなんですね。 小波津 確定するまでは好きって言わない、みたいな。 ――相手の気持ちがわかるまで誘わないとも言いますもんね。 小波津 そうですね。そういったのがあるのかな、と思います。 ――そういう遠回しだったり、石橋をたたいてから渡る、ということはコミュニケーションの上でもありそうだと思うんですけど、みなさんはどうですか? 遠回しに言うタイプ? 小波津 誰かの意見を聞きたいときに、話をする前に探りを入れていたりとか、そういうのはやるかな、とは思います。 ――伺っておく、というのがお仕事でも大事ですよね。 小波津 根回し的な。 中西 大事、大事(笑)。 僕は結構ズバズバ言っちゃうタイプなんですけど、人それぞれだと思うので。 でも、直接言った方がわかりやすいかな、とは思います(笑)。恋愛にしても、お仕事にしても、やっぱり違うものは違うって言った方がいいし、良いものは良いって言ってあげた方がお互いにとってはいいと思いますね。風の噂よりも直接聞いた方が、お互いにとって気持ちがいいかな、と僕は思っているので、お仕事に関して特にそういうのを気をつけながらやらせてもらっていますね。 ――海外の方が聞かれたらどういう印象なんでしょうね。 中西 めちゃめちゃ反応が楽しみですね。 「BEE-PO」に関しては歌詞的にも英語が多いので、みなさん楽しんでもらえると思いますし、キャッチーな分、一緒に踊ったりできるのかなとは思っています。 小波津 うん、めちゃくちゃ歌ってくれそう。 ――続いては「FIRE feat. SPRITE」ですね。 小波津 シングルでも出させていただいてはいたんですけど、タイの武者修行させていただいてる際の第2弾のコラボ楽曲で、ラッパーのSPRITEさんと一緒にやらせていただいています。コラボ楽曲1曲目の「To The Top feat. DVI」は「まだまだ高みを目指していくぜ」という自分たちの夢を表現したんですけど、そこからさらに熱量というか、そのままじゃ終わらない、自分たちの熱量をFIREで表現した楽曲になっています。 ――全体的にやっぱり熱いEPですね。 小波津 ですね。 剣 僕たちの東南アジアでの活動の中で最初に海外でリリースした「To The Top feat. DVI」は「目線は高くTo The Topしていくぞ」と思いがあって、今回この「FIRE feat. SPRITE」は本当に僕たちに火がついたというか……。「よし、戦うぞ」という気持ちが表れている楽曲です。 ――ちょっとエンジンになってくれそうな。 剣 そうですね。この楽曲が入ることで、1曲目の「THE HEAT」が意味をなすというか。 小波津 振り付けも最初、おもしろいんです、「To The Top feat. DVI」の最後と「FIRE feat. SPRITE」の最初の部分を結びつけて見てくれるとちょっと面白いと思います。 剣 確かに。気づかれている方はいると思うので。 中西 ね。