第1戦で決勝点アシスト、第2戦でダメ押しのパワープレー返し。勝負強さを見せたヴォスクオーレ仙台・藤山翔太「東北にフットサルを根付かせたい」【Fリーグディビジョン1・2入替戦|ミックス/北海道vs仙台】
2月18日、駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場にてFリーグ2023-2024ディビジョン1・2入替戦の第2戦が行われ、エスポラーダ北海道とヴォスクオーレ仙台が対戦。仙台が4-1で勝利し、ディビジョン1昇格を決めた。 2試合連続で勝利を決定づけたのは藤山翔太の“左足”だった。3-1でリードして迎えた39分、北海道のパワープレーのパスをカットすると、左足でがら空きのゴールにロングシュートを沈めた。 第1戦では2-2の同点とされた直後に、左サイドでの1対1のドリブルから左足でパスし、丸山将輝の決勝弾となったヘディングをアシスト。2試合連続で大事な場面でゴールに絡む活躍を見せた。 F1のピッチでも活躍してきた東北出身のドリブラーは、2022-2023シーズンの復帰時に掲げた「若手時代から育ててくれたクラブへの恩返し」を最高の形で果たした。
「気持ち」が結果につながった
──北海道に押し込まれる時間が長かったなか、全員で耐え抜き、一瞬の隙を突いてゴールを挙げて勝利しました。 かなり圧力は感じましたが、僕らは同点でも昇格できるという気持ちの余裕がありました。なんとか耐えて、1失点ぐらいに抑えれば後半に巻き返せると。僕らも試合に出ている人数が多かったから、向こうのほうがきつくなってくるという計算もあったので、そこまで焦らずに40分を戦えたなと思います。 ──第1戦で藤山選手のパスを丸山将輝選手が合わせた決勝点もそうですが、仙台はファーに詰める意識が高かったように思います。 今シーズンはF2でも1点差で勝ってきた試合が多くて。セグンド(ファー)に走り切って合わせるとか、逆に相手のシュートではセグンドまで戻ってクリアするとか、そういうところが勝敗を分けたことが何度もありました。自分たちがこだわってきたこと、やってきたことが大事な試合で出せたのはすごくうれしいです。 ──ミスをした時にカバーをしたり、良いプレーをした時に盛り上げるとか、チーム全体で戦っている感が伝わってきました。 はい。僕らはクラブとして苦しい思いをしてきたし、そういう選手も多いですし……。「気持ち」が大事というのは簡単ですけど、でも、やっぱり、「気持ち」が今回の結果につながったんじゃないかなと思います。 ──F1昇格をつかんだ瞬間は、どんな気持ちでしたか? そうですね……。僕は若手の頃からヴォスクオーレ仙台に育ててもらった選手の1人で、在籍年数もトータルで9年ぐらいになります。このチームのために、絶対にF1に上げなきゃいけないという気持ちで戻ってきたから、それを達成できたのはうれしいです、と同時に、ここからはF1のクラブであり続けなければいけないという責任も芽生えてきています。