「六花亭」「イシヤ」「ロイズ」北海道を代表する三大銘菓が愛され続ける理由とは?
衝撃を受けたロイズの生チョコレートとポテトチップチョコレート
北村さんの青春時代に鮮烈なインパクトを与えたのがロイズ。 「約40年前に初めて生チョコレートを食べたとき、板チョコしか知らなかった私は、“こんな洗練されたおいしいお菓子があるんだ! ”と衝撃を受けました。材料にもこだわっているうえ、この時代に1,000円を切っているのが本当にすばらしい」 大人になって再び衝撃を受けたのが、「ポテトチップチョコレート」。 「初めて口にしたとき、“しょっぱいと甘いを組み合わせるなんてずるい! ”と叫びました(笑)。厚みも絶妙で、開けたら最後、ひとりで一箱食べ切っちゃいますね。お酒が好きな方へのギフトにも重宝します」 加えて、六花亭のポテトチップスもおすすめしてくれた北村さん。 「六花亭のポテトチップスが優れているのは、じゃがいも、塩、米油のみでつくられていること。東京に行くときに、いつもとかち帯広空港で箱買いして、会う人会う人に差し上げると、とても喜ばれます」
「白い恋人」のイシヤは北海道らしさが魅力
北海道らしい手みやげといえば、イシヤの「白い恋人」。 「イシヤは“白いお菓子”にテーマを持っているので、北海道のお菓子としてとてもわかりやすいのが魅力。『白い恋人』は“北海道から来ました”ということを伝えたいときに自己紹介を兼ねて渡すことも。包装も小分けになっていて、人数が多い場に持って行く手みやげにも便利です」 一方、特別な方への贈りものには「美冬(みふゆ)」が定番で、個人的にも好きなお菓子だそう。 「美冬はサクサクのパイをチョコレートでコーティングしたお菓子で、私の中ではこのパイやラング・ド・シャは北海道らしいお菓子の代表格。美冬はパッケージも北海道らしく、よそいきのギフトに使っています」 価格が手頃でブランド名が通っていて、誰に渡しても喜ばれるお菓子がそろっている北海道。看板商品の陰に隠れた銘菓もぜひ試してみて。 六花亭 1933年に和菓子店「帯広千秋庵」として開業。1968年に日本で初めてホワイトチョコレートを発売し、1977年に屋号を「六花亭」に変更。 所在地 北海道帯広市西2条南9-6(帯広本店) 営業時間 10:00~18:00 定休日 無休 ROYCE’ ヨーロッパに負けないチョコレートを目指し、1983年に創業。生チョコレートをはじめ、商品は200種以上。 所在地 北海道札幌市北区あいの里4条9-1-1(本社) 営業時間 8:30~17:30 定休日 無休 ISHIYA 1947年に創業し、1960年代後半に高級洋菓子へ路線変更。1976年に生み出した「白い恋人」が国民的ヒット商品に。 所在地 北海道札幌市中央区大通西4-6-1-1F(札幌大通本店) 電話番号 011-231-1483 営業時間 10:00~20:00 定休日 無休 北村 貴(きたむら・たか)さん フードマーケッター 北海道十勝出身。2007年に食をテーマにしたコンサルティング企業「グロッシー」設立。プロ料理家400人がレシピを提案するサイト「フードソムリエ」も運営する。 嬉しかった贈りもの:譲り受けたピアス。 ※47都道府県の手土産や名作クッキー缶9選、賢者が選ぶ都内の焼き菓子など、「贈りものバイブル」全文は「CREA」2024年冬号でお読みいただけます。
田辺千菊