“ヒルコ”の存在が鍵に? 『全領域異常解決室』と『サマータイムレンダ』に共通する魅力
SNSを騒然とさせた興玉(藤原竜也)「僕も神です」のひと言
しかし、本作の真価が発揮されるのは、現代に「神」が降臨している事実が明らかになってからだ。一見すると怪異絡みの事件(あるいはそう見せかけた人為的な事件)を解決していく推理ドラマかと思いきや、物語は神と神の抗争という壮大なスケールへと展開していく。 その展開を象徴するのが、第5話で明かされる衝撃的な事実だ。予知能力を持つ小学生・生嶋未琴(諸林めい)が「市寸島比売命(イチキシマヒメ)」という神の化身だったという真相とあわせて、ここで明らかになるのは「全決」の本当の役割だ。それは、人知を超えた能力を持つ神々が引き起こす不可思議な事件を、密かに解決に導くことだったのである。そして今、「全決」は謎の神「ヒルコ」との静かなる戦争状態にあるという。 さらに第6話の予告で興玉が「僕も神です」と告白したそのひと言は、SNSを騒然とさせ、視聴者の期待を一気に最高潮へと押し上げた。神の登場により、『サマータイムレンダ』だけでなく『DEATH NOTE』の雰囲気も醸し出し始めた本作だが、日本神話や蛭子伝説が好きな人にとっては、この冬のたまらない楽しみになっていることだろう。
すなくじら