川開きがあり、本格的な観光シーズンを迎えた鬼の舌震＝島根県奥出雲町三成地区

　島根県奥出雲町三成地区にある国の名勝・天然記念物「鬼の舌震（したぶるい）」で２３日、川開きがあった。地元関係者が観光シーズンの到来を喜び、訪れる人たちの安全を祈願した。 【「ＶＩＶＡＮＴ」】地域への影響は？　過去のロケーションジャパン大賞候補も調べてみた

　鬼の舌震は、斐伊川の支流・大馬木川の中流部に約２キロにわたって広がる渓谷。岩崖の間を流れる川に巨岩や奇妙な形の岩が鎮座し、独特の造形美を織りなす。人気ドラマ「ＶＩＶＡＮＴ（ヴィヴァン）」のロケ地になり、昨年は約１５万人の観光客が訪れた。 　この日は下流側にある「舌震の恋吊（つ）り橋」近くで川開き神事があり、観光や行政関係者ら約２０人が、観光シーズンとなる１１月末までの無事故を祈った。奥出雲町観光協会会長の糸原保町長が「観光と交流人口の拡大に努めたい」と述べた。 　渓谷には遊歩道が整備されている。東京からツアーで訪れた観光客の姿もあり、鳥のさえずりが響く中、遊歩道を思い思いのペースで歩き、自然の豊かさを満喫していた。