霧島連山の1年しめくくる紅葉 今年は寂しく…異常気象にもめげず足元に咲く花々可憐【スライドショーあり】
鹿児島、宮崎にまたがる霧島連山の1年を締めくくるのは、山々を赤や黄色に彩る紅葉だ。名所として知られる大浪池に登った。平地は25度以上の夏日が続く11月6日。コミネカエデ、ドウダンツツジ、ミズナラが一部色づいているが、まだまだ緑が多い。 【写真】秋のリンドウ。春に比べ青紫色が濃く、花弁が大きい=10月17日、大浪池火口縁
2週間後の20日に再挑戦した。今度は既に落葉した木が目立った。えびのエコミュージアムセンターによると、猛暑や台風が影響したようだ。例年のように湖岸を染める景色は見られなかったという。 異常気象の1年だった。連山でも秋の訪れが遅れた。それでも大浪池や韓国岳ではリンドウをはじめ、ツクシアザミやアキノキリンソウなどが足元で咲いていた。さまざまな場所でススキの穂が風に揺れていた。秋は確実に深まっていた。 雪と樹氷に覆われた冬、マンサクやキリシマミズキなどの黄色い花が競演する春、ノカイドウやミヤマキリシマの初夏、白い花々が深緑に映える夏。国立公園指定90年の節目に、霧島連山の四季をカメラで追った。守られてきた自然の美しさと尊さを知った。木々の葉が落ちると、連山は長い冬を迎える。 (企画連載「『霧島の四季』国立公園指定90年」から)
南日本新聞 | 鹿児島