かんぽ生命、本腰入れた超長期債投資に慎重-日銀の不確実性警戒
日銀は3月にマイナス金利を解除した際、これまでとおおむね同程度の金額で長期国債の買い入れを継続すると表明した。4月26日の金融政策決定会合でも3月会合で決定した方針に沿って実施するとしていたが、5月13日の定例の買い入れで減額を実施。市場にとってサプライズとなり、4月入り後に上昇基調にあった国内金利の上昇に拍車をかけている。
日銀が国債買い入れオペ減額、5年超10年以下-金融正常化
かんぽ生命が4月に示した30年金利の2025年3月末の見通しは2.0%で、足元ではこの水準を上回る。野村氏は、10年金利の1%や30年金利の2%は「歴史的に重要なキーポイント」と評価した半面、日銀がきょうの買い入れを減額するとかしないとかに賭けてオペレーションはしておらず、「短期的なボラティリティーが高まると、頭を冷やして考えなくてはいけない」と語った。
日銀が6月13、14日に開く金融政策決定会合では、国債の買い入れについて「スピードや四半期単位の方向性を出してもらえれば、マーケットは少し落ち着く」と期待感を示した。
野村氏によると、金利の上昇基調を受け一時払い終身保険など円建ての商品の販売が比較的好調という。販売が増えて再投資につながる好循環も期待でき、「金利が上がることによって投資するチャンスも出てくる」と述べた。
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Masahiro Hidaka