鹿児島県出水市の養鶏場の鳥インフルエンザ陽性、H5亜型ウイルスの感染確認…九州では今季初めて
鹿児島県出水市の養鶏場で死んだ鶏や衰弱した鶏が見つかった問題で、同県は20日、高病原性の疑いがある鳥インフルエンザウイルス(H5亜型)が検出されたと発表した。簡易検査で陽性だった10羽の遺伝子検査で感染を確認した。国内の養鶏場で今季10例目で、九州では初めて。 【写真】鳥インフルエンザウイルスの感染が確認され、殺処分が始まった養鶏場(20日午前、鹿児島県出水市で)
県は20日午前7時、飼育されている約12万羽の採卵鶏の殺処分を開始。午後3時までに約1万6000羽を処分した。市内に確保した用地で埋却作業も進めている。この養鶏場から半径3キロ圏内を鶏や卵の移動制限区域に、3~10キロ圏内を域外への持ち出しを禁じる搬出制限区域に設定。消毒ポイントを設け、関係車両の消毒も始めた。
3キロ圏内の全16の養鶏場(計約71万7000羽)に対して立ち入り検査を実施し、異常がないことを確認。農林水産省の疫学調査チームも現地入りし、感染の原因や経路を調べている。
また、県は20日、出水市内で回収された死んだナベヅル3羽とヒドリガモ1羽から、高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1亜型)を検出したと発表した。県内で野鳥の感染は今季初という。