オープンハウスに買収された不動産販売「三栄建築設計」社長が「暴力団組長案件で辞任」への反論
「三栄建築設計」創業者の小池信三氏
企業にとって、「反社」とのかかわりが表沙汰になると致命傷になりかねない。 売上高1390億円を誇る東証プライム上場企業の「三栄建築設計」も、その例に漏れなかった。引き金になったのは、関東の指定暴力団系組織の組長が今年5月、暴力行為等処罰法違反の疑いで警視庁に逮捕されるという事件だった。 三栄建築設計は都内アパートの解体工事を組長の関係会社に発注。その解体工事が滞ると、組長は埼玉県内の自宅で、関係会社の担当者に「早く終わらせねえと、ぶっ殺してそこの庭に穴掘って埋めるぞ」などと脅迫したとされる。 過去にも、組長は東京・池袋の飲食店経営者にみかじめ料を要求し、恐喝未遂に問われた経歴を持つ。さらに、過払い金返還を求める多重債務者を無資格で弁護士に斡旋し、弁護士法違反で手が後ろに回ったこともある。 そして、今回、暴力行為等処罰法違反で再び逮捕されたわけだが、その捜査の過程で、三栄建築設計の創業者、小池信三元社長(55)が工事代金の水増し分189万円を組長に小切手で渡していた疑いが浮上。警視庁が会社法違反(特別背任)容疑で家宅捜索に乗り出した結果、小池元社長は昨年11月、辞任に追い込まれたのだ。 (カネに振り回される人々のドラマを描く「週刊新潮」の連載コラム「MONEY」より)
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「週刊新潮」2023年12月7日号「MONEY」欄掲載