<浪川大輔×小林裕介>「ババンババンバンバンパイア」インタビュー(1) 450歳バンパイア×15歳至高の童貞 “あえて狙わない”演技を
浪川さん あえて狙いにいかない感じはありました。やっぱりギャグがあるから面白いでしょう?とか、450歳だから、バンパイアだからっていうよりは、森蘭丸に関しては粛々と淡々と。450年を積み重ねること自体、不可能な話なので深く考えてもたどり着けないですし。多分、プランニングみたいなものは、蘭丸に関しては難しいかなとは思ったので、重みがあるでもなく、軽薄でもなく、そのままストレートに積み重ねていこうと思いました。自分がこれまで積み重ねてきたいろいろなものを使ってやりすぎないよう演じました。
--小林さんが演じる李仁は、そんな森蘭丸がゾッコンになるキャラクターです。
小林さん やはり僕自身、年齢を重ねれば重ねるほど削られていくものがある中で、李仁の純粋すぎる部分を自分の中で掘り起こさなきゃいけないというのがすごく大変でした。あと、李仁って、ざっくり言うと可愛いキャラクターなんですけど、ぶりっ子になっちゃうとイラッとしてしまうし、森さんに対しても刺さらない。
浪川さん 確かに!
小林さん そうなんです。やっぱり見抜いちゃうじゃないですか。原作者の先生とお話しした時に、そういういやらしさがなかったという理由で李仁役に選んでいただいたようで。
浪川さん それがピュアだよね、まさに!
小林さん ただ、物語の中で、一連のせりふをやっていくと、どうしても僕自身の40代ならではの解釈がどこか出てきちゃったりというのはあったので、都度都度修正していただきつつでした。
浪川さん 40代の解釈……(笑)。いいね、重いね。
小林さん (笑)。ちょっと研磨しすぎた感じです(笑)。
--ピュアなキャラクターを演じる時は、ともすればあざとくなってしまうこともあるのですか。
小林さん そうですね。この流れだったらこのあざとさでやった方が面白いという場合もあるのですが、いい感じで外すことが、このアニメの正解の一つでもあるので、そこを恐れず、裏切っていこうかなとは思ってやっていました。