60歳で「貯蓄2000万円」を達成している家庭の割合は? 2000万円以下だと“老後の生活”は苦しいの? 平均支出をもとに解説
確実性が高いのは長く働くこと
とはいえ、比較的高齢になってから資産運用などでお金を増やそうとするのは、危険が伴います。もちろん、ある程度の割合の資金を資産運用に回すのは問題ありませんが、比較的リスクを抑えて将来のお金の不安を解消する方法は、やはり長く働くことです。 働いている期間は安定した収入が見込めますし、年金の繰下げ受給を視野に入れることができます。年金の繰下げは、繰下げた月数×0.7%だけ年金受給額が増える仕組みです。 仮に65歳から年金受給すると毎月23万円の人の場合、3年間年金受給を繰下げるだけで、0.7%×12ヶ月×3年=25.2%の増額となり、およそ28万8000円まで年金受給額を増やすことができます。 この金額であれば毎月の赤字額がなくなるため、計算上は貯蓄が尽きる心配はほぼなくなります。
将来のライフプランを検討することが大切
実際には、収入や支出、家族構成、優先事項などは家庭によって異なります。そのため、自身の状況に合った将来の計画を立てることが大切です。もし計画が難しいと感じているのなら、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談するのもおすすめです。 出典 金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和5年調査結果 総務省統計局 家計調査報告 執筆者:御手洗康之 CFP、行政書士
ファイナンシャルフィールド編集部