質問「医師です。仏教は現代の医療に生かせますか?」 - 「我知(がち)―お坊さんに聞いてみる」(2024年12月4日)
興福寺ではコロナ禍に終息祈念法要を執り行っていました。外出のままならない状況にあって、SNSで願主を募り、遠く離れた場所からでも同時刻に手を合わせ、心を一つにする呼びかけを行ったところ、3年間に延べ3万人の参加がありました。私には患者の治療はできませんが、少しでも心が軽くなるよう、仏様へ気持ちを橋渡しすることはできます。 祈りとは意(こころ)中の想(おも)いが、言葉になり、行動となって通じるものだと信じています。点滴(雨だれ)が長い年月をかけて岩をも穿(うが)つように、祈りを重ねれば、やがて苦難や苦境を打ち砕く力になるはずです。これが私の考える臨床仏教かもしれません。 これから忘年会のシーズン。今日のわたしは明日のわたし。暴飲暴食には注意したいですね。 【我知(がち)ーお坊さんに聞いてみる】 奈良の僧侶が悩み相談や質問に答えるコーナー。お坊さんに相談したい、 仕事や人間関係、恋の悩み、人生相談や信仰・仏教の教え、お寺への質問などが対象です。お坊さんへの質問を募集しています。採用は弊社と回答者で判断し、掲載の有無や掲載日についてお答えすることはできませんのでご了承ください。
【回答者】 興福寺 辻 明俊さん 金峯山寺 五條 永教さん 秋篠寺 堀内 瑞宏さん 宝山寺 東條哲圓さん