近年の二世俳優は単なる“七光り”ではないと言える理由。有名俳優・歌手の息子たちから考察
実父はいしだ壱成
SHOWROOMプロフィール記載の好きなドラマには、『未成年』(TBS系・1995年)があげられていて、これは谷原出演作。主演はいしだ壱成。谷原といしだは兄弟役を演じたのだが、いしだこそ、谷原七音の実父だという事実。 同プロフィールにある「父」とは、母の再婚相手である谷原でもあるだろうし、いしだでもあるというダブルミーニングなのだが、いや、それも本人にとっては当たり前のこと。 ここ数年の応募者で、こうした芸能トピックを1次審査段階から提供するというのは珍しいし、“若手俳優の登竜門”と呼ぶにはすでに権威が下がっていると言わざるを得ない同コンテストに再び活気をもたらすかなとも思った。 試しに過去10年間の応募者総数の推移を確認してみる。2013年から2017年までは増加。そこから2020年までは横ばいぎみに推移し、2021年からは減少傾向にある。数字から見える事実は、1988年から開催されている歴史同様に重く受け止めなければ。
コンテストでドラマが生まれることに期待
2008年にファイナリストとなったのが、菅田将暉だった。稲葉友がグランプリに輝いた2009年のことは記憶にあるが、以降、めぼしい才能が輩出されたかというと、やや首を傾げてしまう。 人気オーディション番組ならまだしも、お祭り的な審査ムードのコンテストに対して、SNS世代は、もはやあまり好機を見出さないんじゃないか。イケメン研究を続けてきた筆者にとって、コンテスト自体をオワコンと断じるのは保留にしたいところだけれど。 昭和、平成と続き、令和に開催する意義を問い直す必要がある。2024年は、谷原の思わぬエントリーで話題が提供されたけれど、さっきの気骨ある気概のコメントは、コンテストの救世主を意味するかもしれず。 彼が過去の実力派の才能に匹敵する逸材かどうかの議論は別にしろ、すくなくとも同コンテストが然るべき才能を輩出する未来にはつながる。二世俳優黄金期の真打ちに他ならない谷原七音が久しぶりにドラマを生んでくれるんじゃないかと、淡い期待を寄せてしまう。 <文/加賀谷健> 【加賀谷健】 音楽プロダクションで企画プロデュースの傍ら、大学時代から夢中の「イケメンと映画」をテーマにコラムを執筆している。ジャンルを問わない雑食性を活かして「BANGER!!!」他寄稿中。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業。Twitter:@1895cu
女子SPA!