ヤクルトがリーグ戦再開の初戦で逃げ切り勝ち 山田哲人が5号ソロでチームを鼓舞
(セ・リーグ、巨人2―4ヤクルト、9回戦、ヤクルト5勝4敗、21日、東京D)高々と上がった白球はヤクルトファンが待つ緑色で染まった左翼席へと消えていった。1-0の四回2死。「6番・二塁」で先発出場した山田哲人内野手(31)が、今季5号となるソロをマーク。大きな歓声を浴びながら、ダイヤモンドを一周した。 「甘く入ってきた球を一発で仕留めることができました。追加点が取れて良かったです」。カウント2-1から巨人先発の戸郷が投じた4球目を一閃。試合前時点で今季6勝を挙げている右腕のフォークボールを完璧に捉え、美しい放物線を描いた。 チームは交流戦最後の試合だった16日のオリックス戦(京セラ)で、九回に2点差を逆転して勝利を収めた。同戦で逆転の流れをつくるタイムリーを放った山田は、「すごくいい形だと思いますし、本当に大きな1勝。次の試合からリーグ戦に戻りますけど、今日(16日)みたいな試合ができたらなと思う」と話していた。主将が交流戦の勢いをそのまま持ってくるような貴重な一発でチームを鼓舞した。 この日は「TOKYOシリーズ」として開催され、胸に「TOKYO」の文字が刻まれた緑のユニホームを身にまとって戦った。ミスタースワローズの象徴、背番号1を引き継ぐ31歳が、敵地・東京ドームで力を示した。 打線は六回に中村のスクイズ、八回にオスナのタイムリーで着実に加点した。リーグ戦再開の初戦は九回に2点を返されたものの逃げ切り勝ち。吉村が7回1/3を4安打無失点と好投し、白星先行の5勝目(4敗)をマークした。