元ガールズケイリン女王・高木真備さんが見るG1寛仁親王牌「賞金で後れを取っている実力者の走りに注目」
netkeirin高木真備連載コラム『わんだふる♡らいふ』
まもなく開催される「寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメント(GI)」。見どころや注目選手を元ガールズケイリン選手の高木真備さんにピックアップしてもらいました。 ---- ■弥彦競輪場は現役時代のラストバンク ーー早いもので10月です。まもなく「寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント(GI)」が今年も弥彦競輪場で開催されますが、真備さんは弥彦競輪場の思い出などありますか。 弥彦競輪場は、私が現役時代にガールズケイリンを開催していた競輪場の中で、最後に走ったバンクなんです(2021年にスタートした小田原をそれを除く)。関東でしたがなかなか機会がなくて。でもその後はたくさん走らせて頂きました!特に「ワイズスクエア賞」には毎年のように呼んでもらっていて、優勝の副賞でバイクやハードケースをいただいたりしました。社長さんがすごく太っ腹で、ガールズケイリンも応援して下さっている方なので、副賞がすごく豪華なんです(笑)。嬉しかった~! ーー弥彦競輪場は弥彦神社の敷地内にありますが、真備さんは弥彦神社に行ったことはありますか。 現役時代は行けなかったんですけど、引退後に初めて行くことができました。今年は4日間、現地へ伺う予定なので、チャンスがあればまた行きたいなと思っています。
ライン戦は「地区対抗戦」、仲間の中から優勝者を出したいというのが競輪
ーーさて、今年のGIも残すところあと2つです。GP出場争いもいよいよ佳境に入ってきました。 見ている側としては、すごく楽しみです。個人的にはここから地区の結束力のようなものも大きなポイントになってくるのかなって。例えば南関勢はすでに2人がグランプリの出場権を持っていますが、1人でも多くの同地区の仲間と一緒にグランプリに出たい、という思いがあるはずです。熊本記念を優勝して賞金でのGPも狙える位置にいる深谷知広選手や“今年は絶対にGIを獲る”という気迫が感じられる松井宏佑選手は、郡司浩平選手、北井佑季選手のサポートも受けられそうで、勝ち上がれば優勝に近い位置を回れる可能性もあると思うので応援しています。 ---- ーーすでにGP出場権利を持っている選手がいる地区が少し有利になるかも、というのは競輪ならではですよね。 他業種や多種目の関係者の方とお会いすると「競輪はラインが難しいですよね」と言われることがすごく多いです。まだ競輪を見始めたばかりでライン戦が難しいという方は、考え方を少し変えて、ぜひ「地区対抗戦」だと思ってみていただければなって思うんです。仲間の中から優勝者を出したい、というのは競輪ならではの考え方だと思います。そして何より、最後の直線までは同じ地区の人は味方なので、味方が多ければその分、自分自身が勝ちやすくなる。どの地区がたくさん勝ち上がれるか~って考えると少し分かりやすいかなって思っています。 でもとにかく! まずはあまり難しく考えずに、地区の連係をおもしろいなと感じてもらえるとうれしいですね。 ーー他に注目点を挙げるとすればいかがでしょうか。 賞金でのGP出場が狙える選手にとって一戦一戦が大事になるのはもちろんですが、松浦悠士選手のように「(GIを)獲るしかない」とコメントしている、賞金ランキングでは後れを取っている実力者たちが、この状況でどんな走りをしていくのかという点にも注目しています。