不屈の精神に勇気づけられる映画5選!
デミが熱演した不屈のヒロイン!『G.I.ジェーン』
男女雇用機会均等を唱える議員の差し金により、特殊部隊の訓練プログラムに送られた米海軍情報局の女性エージェント、ジェーン。訓練兵たちは仲間と認めず、教官も執拗に彼女をしごく。それでもジェーンは他の訓練生同様に頭を丸刈りにして、男でも脱落するハードな肉体的な試練にも耐え抜き、少しずつ信頼を勝ち得てゆく。ところが、レズビアン疑惑をかけられたことで、彼女の立場は危うくなり……。 『エイリアン』『テルマ&ルイーズ』など、強い女性を描いた作品に定評のあるリドリー・スコット監督のフィルモグラフィーの中でも、これほどまでに不屈のヒロインはいないのでは。セクハラを蹴飛ばし、泣き言は言わず、男尊女卑的な軍のシステムに逆らい続けるヒロイン。ちなみに、これは女性蔑視の風潮が今よりも強かった1990年代の作品。実際に丸刈りにして撮影に臨んだデミ・ムーアの熱演にも圧倒される。
ヒロインの猪突猛進ぶりが痛快!『キューティ・ブロンド』
成績優秀でオシャレもロマンスも大好き、なおかつ人望の厚いブロンドの大学生エルは、政界入りを目指して法学校に進学した恋人にフラれてしまう。しかし、こんなことでメゲる彼女ではない。自身もロースクールに進み、元カレに新しい恋人ができたと知ってもめげず、本気で弁護士を目指すようになる。やがて名門法律事務所の実習生となったエルはセクハラにも屈せず驀進し、法廷で弁護人を務めることに……。 アマンダ・ブラウンが実体験に基づいて執筆した小説を映画化。“ブロンドの女性は頭が悪い”という米国の固定観念を逆手にとり、チャラチャラした遊び人のように見えてもメチャクチャ努力家であるヒロインの奮闘を活写する。一度やると決めたら、どこまでも突き進むヒロインの猪突猛進は、とにかく痛快。人は見かけによらぬもの……という言葉は、やはり正しかった!
取材・文/相馬学 text:Manabu Souma