元やり投げオリンピアンが語る北口榛花”金メダル獲得への課題”とは何か?
「やり投げは外的環境、特に横風の影響が記録に大きく影響します。風の影響で記録が3~5m変わってくることも。本命ではない選手が一気にメダル争いをする番狂わせが起き得るのが、やり投げ競技の最大の見どころです」(元やり投げ日本代表で、株式会社Y-TRAINING執行役員・村上幸史氏) 圧巻…!筋肉美あふれる投てき前の北口…! 北口榛花(26)は、ここ2年間で、世界選手権の金と銅のメダルを獲得している。世界の大舞台で闘う準備はすでに万端だ。 「前回大会では、最終投てきで逆転して金メダルを獲得している。世界大会という大舞台の最終試技で、その日の最高記録を持ってこられる選手はめったにいません。意図的に最終試技に向けてベストを出してきていると思います。 また北口選手は、常に世界の試合を転戦している環境下で選手生活を送っているため、オリンピックでの試合運びも冷静に見据えることができると思います。彼女の中ではもはや『世界に挑戦する』という心構えではないでしょう。日本人初の金メダルを視野に入れて臨んでいると思います」(同前) 北口は最終投てきに向けて、記録を伸ばしていくスタイルだが、前半の3投で60m前後の記録に落ち着いてしまうと不安な試合展開になってしまう可能性があるという。村上氏が語る。 「全6回の投てきの前半の3投で、ライバルたちが65m以上を投げてくるような投げ合いの展開になれば、どの選手がメダルを手に入れるか予想できなくなります。それほど前半の3投が大きく試合を有利に運ぶのです。彼女の課題である1投目で後半のベスト8に進める記録、64m以上の記録を投げることが求められます。これをクリアすれば北口選手を中心に競技が繰り広げられるのではないでしょうか。金メダル獲得に大きく前進することは間違いありません」 女子やり投げの予選は8月6日。メダルラッシュにさらなる追い風を吹かせられるか。
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