今後は生徒が清掃担う 北川原さん設計の校門 飯田高校【長野県】
長野県の飯田高校出身で建築家の北川原温さんが設計した同校の校門の清掃を、同窓生有志から在校生が引き継ぐことになった。 北川原さんは1970年卒の22回生で、校門は卒業25周年を記念して設計した。 これまでは北川原さんの同級生や近所に住む同窓生が年1回清掃をしてきたが、生徒たちの手で守っていってほしい―と学校側に依頼し、生徒会執行部が引き受けた。 4日、北川原さんの同級生で校門の設置や清掃に携わってきた男性(71)ら同窓生3人が同校を訪れ、執行部の生徒6人に北川原さんが校門に込めた思いや建築物としての価値を伝えた。 校門は南アルプスや天竜川をモチーフにしたデザイン。ステンレス製の部材が生徒たちが歩く姿に見えることから「群像」のタイトルが付けられている。 同級生の男性は同校の校門が建築雑誌に取り上げられていることなどを紹介し「ただの校門ではなく建築作品」と強調。「生徒たちが守ってくれることは北川原君も喜んでいる」と伝えた。 生徒会長(17)は「校門にこんな歴史があるとは知らなかった。生徒会が清掃を受け継いでいく中で校門の価値を生徒に広げていきたい」と話していた。