【松本まりかさん(40)】美談にしたくない下積み時代「“遅咲き”だからこそ伝えたいことがある」|STORY
“遅咲き”だからこそ、下積み時代を美談にせず「時間をかけなくていいよ」と伝えたい
遅“咲き”、と言われたからには、「咲かなきゃ」と思っています。そして咲くからには美しく綺麗に、力強く咲きたいです。よく“下積み時代の苦労”について聞かれるのですが、苦労したという自覚はないんです。当然のことだと思っていたし、それを美談にしたいとは全く思わなくて。正直、もっと早く色々なことに気づいて花開いていたかったなと思うし、やっぱり20代で色々な役をできたほうがいいですよね。私はここに辿り着くまでに本当に時間がかかっちゃったけど、20代で売れていたら、あともう20年面白いことができた。でも、どんなに願っても20代には戻れないわけで。じゃあ私が人生でこんな風に時間をかけて、今ここに辿り着いた意味は何だろうと考えると、「時間をかける必要なんてないよ。自分が本当に生きたいと思う道を生きてほしい」って伝えることだなと。 私はずっと支えてもらってきた人生だったから、ここからは還元してお返しするフェーズ。影響力のある立場になってしまった以上、良い影響を与える人でありたい。そして自己研鑽を続けながら、24年かけて築いたものを多くの人に伝えていきたいと思っています。もしその言葉でハッとしたり何か気づきがあるなら、早く自分の人生を豊かにしてほしいし、目的や使命感をもって心から幸せを感じてほしいんです。「私の人生、こうやって生きていきたい」と強い意思を持って歩める人が1人でも増えたら、これまでの24年間は無駄じゃなかったと思えるような気がします。
■松本まりかさんprofile 1984年生まれ。2000年NHKドラマ「六番目の小夜子」でデビュー。2018年のドラマ「ホリデイラブ」でブレイクし、大きな注目を集める。以降多くの舞台やドラマに出演し、2023年4月には「ミス・ターゲット」でゴールデン・プライム帯連続ドラマ初主演を果たす。現在出演中のテレビ東京系ドラマ「夫の家庭を壊すまで」、2024年5月より公開の映画「湖の女たち」でも主演を務めた。 ブラウス¥42,900 スカート¥53,900/ハルミ ショールーム(リブ ノブヒコ) ピアス¥99,000/ウノアエレ ジャパン(ウノアエレ) その他 スタイリスト私物 撮影/古水良(cheek one) ヘア・メーク/佐々木七海(cheek one) スタイリスト/後藤仁子 取材・文/渡部夕子