初の4番、ソフトバンク育成の山本恵大がペイペイで公式戦初本塁打 「ふわふわ」も本領 「山ちゃんだったら力まないでも」LINEで同期からアドバイス
◆ウエスタン・リーグ ソフトバンク5―3中日(4日、みずほペイペイドーム) ソフトバンクの育成3年目、山本恵大外野手(24)が初の本拠地での試合で、公式戦初本塁打を放った。 ■パワフル「山ちゃん」逆方向へ〝ペイペイ1号〟【動画】 この日が、2軍で今季2度目の試合。「4番右翼」でフル出場し、初の4番にも座った。1点ビハインドの8回、土生のスライダーを捉え、左翼テラスに運んだ。「打った瞬間、行ったと思ったけど、映像をみたらギリギリだった」と笑った。 ファーム非公式戦では46試合に出場し、打率4割3分2厘、2本塁打。圧倒的な活躍で、5月11日のオリックス戦(タマスタ筑後)以来となる昇格。それでも、ドームの雰囲気にのまれた。 「自分が自分じゃないようにふわふわしていた」。 1、2打席は空振りの三振。「スライダーとフォークで低めにやられていて改善しようと思っていたけど、なかなか改善できなかった」。自分らしさが出始めたのは、6回に回ってきた3打席目。二ゴロだったがようやく緊張がほぐれてきた。そして4打席目、ようやく本領発揮した。 ドームでの初の試合を前に、大の仲良しで、同期でもある川村にLINE(ライン)した。 「2軍上がったけど、初めてドームでやるからコツとかある?」。そう質問すると、返事が返ってきた。「山ちゃんだったら、そんなに力まないでも飛ぶから」―。 「その通りでした」。と山本は笑った。 松山2軍監督は、4番に起用したことについて「3軍で打っているし、コーチたちも提案したのでいってみようという感じでね」と明かした。その上で「前回(5月11日のオリックス戦)試合に出た時、バッティング内容はすごい良かった。長打力もあるし、今日も練習を見た感じでも、いい打球を飛ばすなというところもあって、期待値もあるというか、その期待に応えてくれてうれしかった」とたたえた。 「今日は良かったところも、反省もあり、すごく濃い1日だった」と山本。中日先発の福谷には2三振を喫し「1軍でも実績のある投手。甘い球が来ないし、低めに集められていたので、もう一つレベルアップしないと打てないとすごく感じた」とも。その上で「ここで、よりプレーしたくなった。支配下に上がって、ここに立てるように気持ちも心も体も技術も、向上していきたい」と強い意欲を言葉にした。(浜口妙華)
西日本新聞社