もはや日本は中国の「10年遅れ」…!? ライドシェアもAIも「取り返しのつかない格差」が開いてしまった
「日本型ライドシェア出発式」開催!
「まずは物は試し。多くの方に一度、体験していただきたい」 桜咲く4月8日朝、都内で河野太郎デジタル相と斉藤鉄夫国交相が出席し、「日本型ライドシェア出発式」が行われた。タクシーの混雑緩和のため、この日から全国に先駆けて、要件を満たした一般ドライバーが自家用車などで有料で客を乗せることを認可したのだ。 【写真】隣人宅のヒノキを勝手に伐採、中国資本ホテル幹部が漏らした「衝撃の一言」 両大臣は、カメラの放列の中、厳かにテープカットに臨んだ後、手を振ってライドシェア車に試乗した。
中国と日本の間には…
テレビでこのニュースが流れた時、記者は池袋の「ガチ中華店」で、中国人ビジネスマンたちとランチをしていた。 彼らは、河野大臣らの映像や発言に釘付けになった。そのうち経済学専攻の男がつぶやいた。 「私は常々、『中日10年差異説』を唱えているが、今日まさに証明されたではないか」 中国で起こった新たなイノベーションが、10年後にようやく日本で始まるという意味だ。実際、「中国版ウーバー」の「滴滴出行」が営業を始めたのは'12年9月のこと。いまや日々、中国全土で5億人以上が利用し、都市部の道路では無人タクシーが走っている。 その後、彼らは「10年の差異」を利用して、日本でどんなビジネスが成り立つかを、口角泡を飛ばして議論し始めた。顔認証開錠システム、教育用AIロボット……。ちなみに彼らのスマホにはすでにデジタル人民元がインストールされていた。 「週刊現代」2024年4月27日・5月4日合併号より
週刊現代(講談社)