姫乃たまの「おそとで生きるもん!」vol.25 あま~い完熟いちごが食べ放題! 島根県安来市の「いちごの大森ファーム」でいちご狩り
完熟のいちごを好きなだけ食べ比べ
たくさんあるいちごの中から、赤く熟しているいちごを選んで摘んでみます。 いちごは赤い部分の一番膨らんでいるところを指で摘んで傾けると「食べてください!」と言わんばかりに、茎からぷちっと離れました。こんなに摘みやすくて大丈夫なの? いちごが人間に都合良すぎて心配です……! 大森ファームさんで栽培されているいちごは、主に「よつぼし」と「かおりの」の二種類です。 最初に私が食べたのは、よつぼし。その場で食べられるなんて、なんだか贅沢で緊張します。 よつぼしは形が整っているのが特徴で、見比べてみると、どのいちごもショートケーキの上のいちごに選ばれそうなほど、お手本のようにきれいな形をしています。ここ数年で開発された新しい品種とのことです。 これが齧ってみると中まで赤くてびっくり! 酸味と甘味のバランスがよくて、味も見た目もいちごのいいとこどりです! そして本当にフレッシュで感動~。いちご狩りの魅力ってこういうことかあ。 さて、正直違いがわかるかな……と不安に思いながら、かおりのを摘んでみます。 ドキドキしながら齧ってみると、全然味が違う! ツンとした酸味がなくて、とっても甘いです。 酸味の少ないりんごや、桃に似た味と例えられるそうで、ジャムにしてもおいしそう。子どもに人気があるのも納得です。 よつぼしと比べて、形は大きくなったり、扇形になったりしやすいそうですが、見た目が賑やかないちごを選ぶのも楽しいですよね。 かおりのを食べてみたら、もう一度よつぼしも試してみたくなります。気軽に食べ比べできるのって楽しい!
いちごのおいしさの秘密はハイテクシステムにあり⁉︎
2018年に大森ファームを開園する前、代表の大森さんは横浜で技術者としてソフトウェアの開発などを手がけていました。 その技術を活かして、大森ファームの温度センサーや水やりの機械は、大森さんが自らつくったシステムで稼働しています。 気温が8℃以下になったら暖房が自動で動いたり、日照の量を感知して水やりが自動で行われたりと、ビニールハウスの中はハイテクです。 しかし、最終的に味を確認して調整していくのは大森さんのお仕事。いちごは水が多すぎると味がぼやけるので、水の量を絞ったりします。もちろん水が少なすぎてもダメなので、実際に食べながら様子を観察して微調整していきます。 水やりの回数は一日に0~20回以上まで差があるそうで、それを調整していくってさすがプロフェッショナル! 通常、いちごは商店に並ぶまで数日要するため、出荷の段階では完熟させない(輸送中に傷んでしまうため)のですが、安来市のいちごは近場で消費されるので、しっかり完熟させてから出荷できるのが魅力。山陰のいちごが人気な理由がわかります。 とはいえ、近場でも輸送に時間がかかることには変わりないので、ぜひ摘みたてのいちごを味わってみてください!
姫乃たま