ハリス指名から何を学ぶか(8月25日)
これは、米国の現状をことさらに悲観的に捉え、内向きの演説と人格攻撃を中心とする共和党全国でのトランプ氏の暗い演説と対照的なものだった。 11月の大統領選挙の帰趨は予断を許さない。ハリス人気は、民主党の劣勢を互角に戻しただけだからだ。しかしハリス氏は指名受諾演説で、アメリカの自由を守るために楽観的に未来に向かうことを誓い、民主党をまとめ、11月の選挙に向かって動き出した。 ハリス氏はこの演説でバイデン氏の功績を称え、感謝を表明した。バイデン氏が彼女を副大統領に指名しなかったら、今の立場はなかったからだ。 日本も岸田首相後の指導者を選ぼうとしている。バイデン氏がハリス氏に機会を与えたように、政治家と有権者は、志のある女性や若手に機会を与え、未来を創る指導者を作らなくてはいけない。(渡部恒雄 笹川平和財団上席フェロー)