妻名義の生命保険「年末調整」で保険料控除を受けられるケースと注意点とは?
12月になると、会社員や公務員の方などは勤務先から年末調整の書類が配布されます。 年末調整は、毎月の給与から源泉徴収された税金の合計額と、年間の税額を一致させるための手続きで、配偶者控除や住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)など各所得控除が受けられます。 【一覧表】生命保険「新契約」と「旧契約」の控除上限額(所得税・住民税) 所得控除のひとつに「生命保険料控除」がありますが、自分名義のものだけでなく妻名義のものでも控除を受けられるのでしょうか。受けられる場合の条件や注意点などについて解説します。 ※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
妻の生命保険は年末調整で控除可能?
夫の年末調整で妻名義の生命保険料控除を受けられるかどうかは、「誰が保険料を支払っているのか」によって決まります。 ●夫が保険料を払っていれば控除できる 妻名義の生命保険の保険料を夫が支払っていれば、年末調整で生命保険料控除を受けられます。 「生命保険の契約者(名義人)=保険料支払者」であることは特に求められておらず、あくまでも実際に保険料を支払った方が所得控除を受けられるのです。 生命保険の契約においては、一般的に契約者=保険料支払者であることが多いですが、保険料支払者が別の方であっても保険料を支払ったことが明らかにできれば控除可能です。 なお、生命保険料控除は親族(妻、六親等内の血族、三親等内の姻族)名義の分が対象なので、妻だけでなく子どもや親名義の生命保険でも夫が保険料を支払っていれば控除を受けられます。 子どもの学資保険や親の医療保険などの保険料を支払っている方は忘れずに申告しましょう。 ●妻が払っている場合は控除できない 一方で、妻名義の生命保険の保険料を妻自身が支払っている場合は、夫は生命保険料控除を受けられません。妻が勤務先で年末調整を行う際に受けられます。 ただし、妻が専業主婦であったり夫の扶養の範囲内でパートなどで働いていたりする場合は年末調整を受けられません。というのも、年末調整は課税所得がない場合は受ける必要がないためです。 妻名義の生命保険の保険料も夫の年末調整で所得控除を受けたい場合は、保険料支払者を夫に変更する必要があります。 夫が支払っていることを明らかにするために、夫の口座から引き落としをするよう手続きすると証明しやすくなります。