【高校野球】大麻が20年ぶり2度目の春季全道大会…エース高橋制央が9回1失点…代表16校出そろう
◇高校野球春季大会全道地区予選 ▽Cブロック代表決定戦 酪農学園大とわの森三愛1-6大麻(15日・札幌円山) 室蘭、札幌、旭川地区で代表決定戦が行われ、代表16校が出そろった。大麻は昨秋全道8強の酪農学園大とわの森三愛に6―1で勝利し、20年ぶり2度目の春全道大会出場を決めた。エース右腕・高橋制央投手(3年)が9回1失点で完投した。同大会は17日に組み合わせ抽選会が行われ、22日に札幌円山球場で開幕する。 *** 春20年ぶりの全道大会出場を決めた大麻ナインは、チアリーディング部と吹奏楽部員計78人が駆けつけたスタンドに向かって勢いよく駆けだした。昨年夏、秋と2季連続地区初戦敗退からの快進撃に、今春就任した小松暁監督(55)は「(山本直洋)前監督が一生懸命やってくれたおかげ。手応えは持ってなかったので、びっくり」と驚きを隠さなかった。 勝利の立役者となったのはエース右腕の高橋制だ。今大会で自己最速を更新する135キロをマークしていたが「マウンドが合わなくて腕が振れなかった。コントロールを重視した」と出力を抑えて、丁寧な投球を心掛けた。1回に味方が3点を先制し「心に余裕ができた」と、6回まで無失点。7回に連打と内野ゴロの間に1点を失ったものの、後続を断って追加点を許さなかった。 この日の直球の最速は8回にマークした123キロ。だが、巧みな投球術で相手打線を封じた。今年から高校野球でも解禁された足を2度上げる2段モーション、1段モーション、クイックの3パターンの投球フォームで打者のタイミングを外したほか、100キロ台のカーブなどの変化球も要所で低めに集めて9回完投。「疲れはなかった」と涼しい顔で143球を投げ抜いた。 小松監督が指揮を執って初出場した04年は1回戦で札幌創成に0―10で大敗。高橋制は「確実に自分たちは公立校の中では強いという自信がついてきた。いつも通りの野球をやれば(全道でも)勝てる」。次に見据えるのは春全道初勝利。全校応援が予定されているスタンドからの声援を受けて、強敵に立ち向かう。 (島山 知房) 〇…東海大札幌は札幌創成に9-0(7回コールド)。昨秋全道準V校が危なげなく地区予選を突破した。OBの阪神・門別啓人投手に憧れて入学したエース・菅野隆世投手(3年)が6回無失点と好投。被安打は内野安打1本のみに抑えて先発の役割を果たした。2季連続の道大会に向け左腕は「(門別は)あれぐらいすごくても甲子園に行けなかった。まずは追いつけるようにしないといけない。一勝一勝、勝って勢いづけて夏に入りたい」と意気込んだ。
報知新聞社