小高駅内のパブリックマーケットに掲示されているマップ

　福島県南相馬市の小高観光協会は、手作りマップを通じて市内小高区の魅力を発信する「小高ウエルカムミッション」を始めた。東京電力福島第１原発事故に伴う避難指示の解除を経て、新たな地域づくりが進んでいる小高を知ってもらう。 　マップは小高区中心部にある小高交流センター、ＪＲ小高駅のパブリックマーケット、駅前のパン店「アオスバシ」の３カ所に掲示されている。 　指令が記載されたカードが一緒に置かれている。指令の内容は「野馬懸の石碑の前に立つ」や「小高の銘菓を手に入れる」「縄文人が暮らした丘の上から海を眺める」など１２種類。それぞれ地域の魅力を体験できる内容となっている。 　「今いる場所のスタッフにおすすめのポイントを聞く」「お気に入りのカフェを探す」といった交流を促す指示もある。 　利用者はカードに感想などを書き、地図上の訪れた場所にぶら下げる。口コミ情報として活用される。指令の内容は更新する予定。

　企画に携わったアートディレクターの西山里佳さん（３９）は「伝統の文化と変化を続ける小高の魅力を、人との出会いや対話を通じて体感してほしい」と話している。