春の旬トキ1匹2万円超 サケ・マス初水揚げ、店頭に
太平洋の海明けを告げる日本200カイリ内サケ・マス流し網漁は5日、初水揚げされたトキシラズと呼ばれるシロザケやカラフトマスなどの初競りが北海道根室市の歯舞市場で行われた。トキシラズは高値で昨年(6264円)の同市場での高値の2倍以上の値を付け、1㌔1万2852円で取引された。 4日午後4時ごろ、機関故障した小型船1隻と同船をえい航してきた別の1隻が歯舞漁港に戻り、トキシラズ、カラフトマスなど約200㌔を水揚げ。5日に同市場で初競りを行った。 水揚げされた魚は早速、市内の鮮魚店に並び、根室駅前の「鮮魚店根室海鮮市場」では、最高値のトキシラズが1匹2万1640円で販売された。同店では「昨年よりも大きく脂もある」と述べ、昨年より早い操業について「春の風物詩なのでお客さんに少しでも早く届けられてよかった」と話していた。 同漁は例年4月10~7月7日の漁期で操業していたが、今年は海水温の上昇で魚の来遊時期が早まっていると見られるため、漁業者が漁期の前倒しを要望。道が設定した4月1日~6月30日の漁期から漁の準備期間を考慮し、4月3日午前0時に出漁していた。 太平洋小型さけ・ます漁業協会(札幌市、小田司会長)によると、今年は歯舞漁協10隻、根室漁協3隻、落石漁協1隻、厚岸漁協3隻、広尾漁協1隻、ひだか漁協1隻、苫小牧漁協1隻の計20隻が出漁を予定している。
釧路新聞