会社の経費を自分のクレジットカードで支払って「ポイント」を得る行為は違法ですか?
税務的な観点から考えた場合は?
もう1つ、クレジットカードの使用で得たポイントについては、会社ごとのルールとは別の観点からの問題として、税務的な取り扱いがあります。例えば、会社の経費の支払いで貯まったカードのポイントは、会社からの給与扱いとなり、課税されるのではないかという点です。 この点についてはもろもろの議論がされる部分ではありますが、可能性としては課税されるケースもあり得るかもしれません。 国税庁のホームページでは、経済的利益の一例として「物品その他の資産の譲渡を無償又は低い対価で受けた場合におけるその資産のその時における価額又はその価額とその対価の額との差額に相当する利益」と記載されています。 クレジットカードのポイントは本来会社に帰属するものであり、それを受け取ったとして会社からの給与などと扱われることで、課税対象になるという見解が成り立つ場合もあります。これが月500ポイント、現金で500円相当といった程度ならさほど問題にならないかもしれません。しかし、そのポイントが大きな金額に相当すると税金面に影響する可能性もあります。
まとめ
会社の経費を自分のクレジットカードで支払ってポイントを得る前に、まずは就業規則を確認してみてください。基本的には会社のルールに従うべきであり、違法ではなくても、個人のクレジットカードの使用が認められていないケースでは懲戒処分となることもあります。 会社でルールが明確化されていないときは、経費を自身のクレジットカードで支払うのは避けておく方が無難でしょう。 出典 国税庁 No.1907 個人が企業発行ポイントを取得又は使用した場合の取扱い 執筆者:柘植輝 行政書士
ファイナンシャルフィールド編集部