痛ましい事故をなくすために…チャイルドシートの着用推奨 身長140センチから150センチに引き上げへ
RKB毎日放送
シートベルトをした子供が死傷する事故が後を絶たないことを受け、日本自動車連盟(JAF)が推奨基準を見直すことが分かりました。現在、チャイルドシートの着用を推奨する身長は140センチ未満。9月中旬を目途に150センチ未満に引き上げることを調整している矢先に、痛ましい事故が置きました。 【写真で見る】ジュニアシート有り無しの場合の事故の実験映像 ■福岡市で起きた事故 8月18日に福岡市早良区で起きた路線バスと軽乗用車の衝突事故。亡くなった7歳と5歳の姉妹はシートベルトを着用していましたが、チャイルドシートや、学童用のジュニアシートは使っていませんでした。 2人は腹部の出血が激しいということで、警察はシートベルトの着用が死亡につながった可能性もあるとみて、事故の状況を詳しく調べています。 ■ジュニアシートを使用しなかった場合 事故を起こした時、子供にシートベルトがどう作用しているのかの実験映像です。6歳児に見立てた人形2体を後部座席に座らせました。片方は学童用のジュニアシートを使ったうえでシートベルトを着用。もう片方はジュニアシートを使用せずにシートベルトを着用させます。 時速55キロで車が壁に衝突すると――。ジュニアシートを使っていた人形は、シートベルトが鎖骨と骨盤のあたりにかかって、衝撃を受け止めています。一方、シートベルトのみを着用していた人形は、鎖骨や骨盤にシートベルトがかからず、首、おなかが強く圧迫されていることがわかりました。 ■チャイルドシートの着用義務がなくなっても… チャイルドシートの着用が、法律義務付けられているのは6歳未満です。JAFによると、シートベルトは身長140センチ以上を対象に設計されています。 法律上、6歳になったらチャイルドシートの着用義務はなくなりますが、安全が確保されているわけではありません。年齢ごとの平均身長が140センチになるのが、だいたい10歳くらい。今回、安全性を高めるために150センチに推奨基準が引き上げられることになります。
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