公費で武田良太元総務大臣の政治パーティーに出席 地元町長2人 町は「違法性はない」と主張
裏金疑惑が問題となっている自民党の政治資金パーティー。元総務大臣で二階派の武田良太衆院議員の政治資金パーティーに、地元・福岡県内の2人の町長が公費を使って出席していました。議会などからの追及を受け「違法性はない」と弁明したものの、今後は私費で参加する考えを示しました。 【写真で見る】昨年開かれた 武田良太 政経パーティー
町長交際費から4万円支出
公費で武田良太元総務大臣の政治資金パーティーに出席していたことが分かったのは、武田氏の選挙区にある福岡県川崎町の原口正弘町長と吉富町の花畑明町長です。 この問題について、川崎町の町議会では15日、議員が一般質問で追及しました。 川崎町議会 政時喜久美議員 「政治的に中立であるべき行政が、特定の政党や政治家に対し、その活動を支援するようなかたちで公金を支出することが、なぜ適切であるといえるかお尋ねしたい」 川崎町の原口正弘町長は、去年とおととし、地元選出の武田良太元総務大臣の政治資金パーティーに出席。その会費として4万円を町長交際費から支出していました。
川崎町長「法令に違反しない」と答弁
原口正弘町長 「川崎町の考え方としましては、法令に違反することではない、と感じています」 原口町長は、「違法性はない」と述べたものの、適切だったのか不適切だったのか、議員の質問については明言を避けました。
隣接する自治体は公費での支出を禁止
隣の福岡県田川市は、市長交際費から政治資金パーティーに支出することを交際費の支出基準を定めた規定で禁じています。
川崎町の人は「私たちの税金」「やりすぎ」
公費を使って政治資金パーティーに出席したことについて川崎町の人は。 町民 「やりすぎやと思う」 「我々も税金を払っているんだから考えて欲しい」
吉富町は「支出しない」と規定を変更
一方、川崎町と同じく、去年とおととし町長交際費から計4万円を武田良太氏の政治資金パーティーに支出していた福岡県吉富町も、「違法性はない」と判断していたと説明しています。ただ、3月7日、他の市や町と足並みをそろえたいとして、交際費について「特定の政党や政治資金パーティーには支出しない」と規定を改めました。
武田良太氏1926万円不記載「知らなかった」
自民党の派閥による裏金をめぐり武田良太氏は衆議院の政治倫理審査会で、5年間で二階派から受けた寄付金、1926万円を政治資金収支報告書に記載していなかったことを認めましたが、「知らなかった」と弁明しています。 町議会で追求された川崎町の原口町長は、取材に応じ、「町民の理解を得られないので今後は交際費からではなく、自費で政治資金パーティーに出席する」と話しました。