バイデン氏「ごみ」失言でハリス氏の選挙戦から「疎外」されていた
米大統領選の共和党候補トランプ前大統領の支持者が、米領プエルトリコを「海の真ん中に浮かんだごみの島」と中傷したことを巡り、「ごみはトランプ氏の支持者」と失言したバイデン大統領が、ハリス副大統領の選挙戦から疎外されて「孤独で途方に暮れた在任最後の日々を送っている」と英デイリー・メール紙が報じた。 【写真】ジル・バイデン米大統領夫人 関係者によると、バイデン大統領はテレビを見る時間が増え、孫たちが動画配信サービス大手ネットフリックスで何を見ればよいかを勧めているという。 選挙戦の大詰めを迎えた局面でのバイデン大統領の「ごみ」失言が、トランプ氏を後押し。選挙戦への影響を懸念し、ホワイトハウスは即座に発言の火消しを試みたが、「近づかないように」とハリス氏からバイデン大統領へのメッセージは明確だったと同紙は伝えている。 投開票に向けて最後の追い込みをかけていたハリス陣営は3日、スターぞろいの政界の大物たちを集めてもっとも接戦の激戦州に派遣していたが、そこにバイデン大統領の姿はなかった。オバマ元大統領はウィスコンシン州に、クリントン元大統領はノースカロライナ州の集会に登場。バイデン大統領の妻ジル夫人でさえもペンシルベニア州の集会に姿を見せ、ハリス氏を支援していた。 関係者によると、バイデン大統領はその間、故郷デラウェア州ウィルミントンに雲隠れし、旧友とゴルフクラブで長い昼食を楽しんでいたという。 ハリス陣営は、バイデン大統領からの選挙戦への協力の申し出を再三断り続けていたといい、側近によるとブリーフィングで忙しい日々を送りながらも、すでに大統領図書館を作る場所やバイデン財団の再開など退任後の将来に焦点が移っているという。 現職大統領が味方につけば、ホワイトハウスを目指す自身の選挙運動の終盤でかなり有利になると思われるが、ハリス氏の場合はそうではないと、同紙は伝えている。(ロサンゼルス=千歳香奈子)