（写真：東奥日報社）

　東北農政局は11日、2024年産県内水稲の作柄状況（9月25日現在）を発表した。コメの出来具合を示す作況指数（平年＝100、ふるい目幅1.9ミリベース）は、青森県全体が103で「やや良」となり、前回調査時（8月15日現在）の「良」から1段階引き下げた。田植え後の低温や日照不足で全もみ数が平年よりやや少なかったものの、出穂期以降はおおむね天候に恵まれたことで登熟（もみの肥大）は良好だった。 　水田での実測を行わず気象データなどに基づく前回調査時は青森県の作況は全国で唯一、最高評価の「良」だった。今回の調査では、天候に恵まれ1穂当たりのもみ数や全もみ数が平年より多かった岩手と宮城の両県が「良」となった。 　地帯別の作況指数は青森（青森市と東郡）と津軽が103、南部・下北は106だった。同農政局によると、青森と津軽は日照不足による影響が想定以上だった一方、南部・下北は影響が少なく地帯単独の作況は「良」の水準となった。 　10アール当たり予想収量（ふるい目幅1.7ミリベース）は県全体が前年産実績より9キロ多い623キロ。地帯別では青森が604キロ、津軽が637キロ、南部・下北が598キロだった。 　同農政局県拠点の久保田利一総括統計専門官は「前回調査と比べると評価は1段階引き下げとなったが、青森県は夏場の大雨被害もなく作柄は平年よりやや良い水準」と説明した。