【昭和&平成の隠れた名作:Vol.4】旧西ドイツ軍の要請で開発された“オーシャン2000”
今回クローズアップした軍用のオーシャン2000は、1984年から製造が開始されたとされており、最も製造数が多いとされる戦闘ダイバー用、耐磁性能を強化した特殊ダイバー用(機雷除去に携わる特殊部隊が使用)、クォーツムーヴメントを搭載した水平用と三つの分類で、6種類のレファレンスを展開。軍用モデルは個体の裏ブタに“BUND”の文字とNATOのストック番号が刻印され、ブレスレット、ナイロンベルトにも固有のストック番号が表記されている。 基本仕様は市販モデルとほぼ同じだが細部に違いがあり、軍用モデルはオレンジの分針(市販モデルは白い分針)、誤作動を防ぐストッパーを備えたブラックベゼル(市販モデルはケースと同色)、水中での視認性を考慮したフラットなサファイアガラス風防(市販モデルはドーム形風防)を採用。
戦闘ダイバー用のみ表記のないモデルが存在するが、基本的に文字盤の右上にトリチウム夜光の採用を示す“3H”の表記を備えるのも特徴だ。製造数が少ないことに加え、一般発売されたモデルではないため軍用モデルは市場に流通することはほとんどない、コレクター垂涎のモデルとなっている。
文◎Watch LIFE NEWS編集部