「頭では理解していても体が......」憑依型俳優サラ・ポールソンって誰?
<狂気に陥る役を得意とするサラ・ポールソンが、新作サイコスリラー『ホールド・ユア・ブレス』に出演した理由について>
「空気中に土ぼこりが蔓延し、全く呼吸ができない状況を想像できる?」 それは俳優サラ・ポールソンが新作映画『ホールド・ユア・ブレス』(ディズニープラスで配信中)で挑んだ状況だ。ダストボウルと呼ばれる砂嵐が米中西部を襲った1930年代、ポールソン演じる母親のマーガレットは、超自然的な存在に家族が脅かされていると思い始め、徐々に狂気に陥っていく。 【関連動画】『ホールド・ユア・ブレス』予告編 そうした役柄が続くと自分自身に影響が出ると、ポールソンは語る。 「悲鳴を上げながら走っていたのに、(撮影後)すぐに座ってメールをする俳優はたくさんいる。私は違う......頭では演技だと理解していても、体がトラウマを記録している」 しかしキム・カーダシアンやグレン・クローズらが出演するライアン・マーフィー監督の法廷ドラマ『オールズ・フェア』(米Huluで2025年配信予定)では、ポールソンはトラウマから解放されるかもしれない。 「本当に贅沢な話。グレン・クローズという伝説的な人物と一緒に仕事をして、その上お金までもらえるなんて」と言うポールソンに、本誌H・アラン・スコットが話を聞いた。 ──ダストボウル時代の何に引き付けられた? この映画のどこに出演したくない理由があるんだろう? 起きる可能性が非常に高いものを描いた映画ほど恐ろしいものはない。出演を決める理由として、この前提はとても魅力的だ。 ──実際のダストボウルは恐ろしい。 何も見えず、家の中ですら安全ではない。マーガレットは子供を亡くす悲劇も経験している。この題材をこうした方法で描き、それが私の得意分野である本格的な狂気へと転落するきっかけになる映画は見たことがない。 ──マーガレットのどこに魅力を感じる? 私は全てをコントロールしたいタイプ。彼女が秩序を求めるところには本当に共感した。彼女の場合、それは単に性格的なものではなくて、生き残るための手段だったけど。 ──『オールズ・フェア』への出演はうれしい? 出演者たちの親睦会に参加する日が今から待ち切れない。キム・カーダシアンの隣に座って美容グッズについてあらゆる質問をしたい。 ──そのうちリアリティー番組『カーダシアン家のセレブな日常』に出演するかも? 彼女が自宅で集まりを開いてくれたらいいな。カメラを回して。クリス・ジェンナーにマティーニを1杯、いや10杯くらいは飲ませたい。
H・アラン・スコット(ライター、コメディアン)