台風10号は九州を横断中 9月2日ごろにかけて西日本を東進へ 動き遅く長引く影響 西・東日本では線状降水帯発生のおそれ
台風10号は、9月2日ごろにかけて西日本を東へ進む見込みだ。土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫、高潮に厳重に警戒し、暴風や高波に警戒が必要となる。また、西日本と東日本では、31日にかけて線状降水帯が発生して大雨災害発生の危険度が急激に高まる可能性がある。
台風10号は、30日午前4時には日田市付近にあって、ゆっくりした速さで北東へ進んでいる。中心の気圧は992ヘクトパスカル、最大風速は23メートル、最大瞬間風速は35メートルで中心から半径390キロ以内では風速15メートル以上の強い風が吹いている。 台風は、9月2日ごろにかけて西日本を東へ進む見込み。このため、西日本や東日本では、31日にかけて線状降水帯が発生して大雨災害発生の危険度が急激に高まる可能性があり、31日にかけて非常に強い風が吹き、大しけが続く見込みだ。
西日本では、台風本体の発達した雨雲により、激しい雨が降っている所がある。また、西日本と東日本の太平洋側を中心に台風本体から離れた地域でも、台風周辺や太平洋高気圧の縁を回る暖かく湿った空気が流れ込んでいるため、断続的に雷を伴った非常に激しい雨や激しい雨が降っている所がある。30日午前4時までの72時間降水量は九州南部では800ミリ、九州北部では600ミリ、四国と東海では500ミリを超える記録的な大雨となっている所がある。
[風の予想] 西日本や東日本では31日にかけて、非常に強い風が吹く所がありそうだ。
[波の予想] 西日本や東日本では31日にかけて、うねりを伴って大しけとなる所がある見込み。
[雨の予想] 西日本や東日本では31日にかけて、雷を伴った非常に激しい雨や猛烈な雨が降り、大雨となる所がありそうだ。また、その後も台風周辺や太平洋高気圧の縁を回る暖かく湿った空気が流れ込むため、9月1日にかけて総雨量が多くなる所がある見通し。 さらに線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増えるおそれがある。 【線状降水帯が発生して大雨災害の危険度が急激に高まる可能性のある地域と期間】 九州北部 山口県、福岡県、佐賀県、熊本県、大分県 30日日中にかけて 四国 徳島県、香川県、愛媛県、高知県 31日午前中にかけて 近畿 滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県 30日夜から31日午前中にかけて 東海 岐阜県、静岡県、愛知県、三重県 30日午前中にかけて
土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒し、暴風、高波に警戒が必要だ。また、高潮や高潮と重なり合った波浪による浸水などにも厳重に警戒が必要で、落雷や竜巻などの激しい突風にも注意が必要となる。発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど安全確保に努めたい。