将来は歌舞伎俳優になりたい! 養成所の研修の内容は? 年収はどのくらい?
歌舞伎俳優と聞くと、歌舞伎俳優の家系からなるイメージがありますが、一般家庭の方でも目指すことができます。一般家庭の方が歌舞伎俳優になるためには、2つの方法があります。それは、弟子入りする方法と養成所に入り歌舞伎を学ぶ方法です。 とはいえ、歌舞伎俳優に弟子入りするには、伝手がなければ難しいため、一般の方が歌舞伎俳優を目指すには養成所で研修を受けるのがよいでしょう。 本記事では、養成所に入れば歌舞伎俳優になれるのか、また年収はどのくらいなのかについて解説します。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
歌舞伎の養成所は「国立劇場養成所」
歌舞伎の養成所は、「国立劇場養成所」です。東京都にあり、歌舞伎俳優を育てる日本唯一の養成所として知られています。歌舞伎はもちろん、大衆芸能や能楽、文楽なども学ぶことができます。 歌舞伎界を代表する先生から直接指導が受けられるため、実践的な技術を学べるのが特徴です。歌舞伎業界で活躍している約3分の1が養成所で研修を受けています。一般家庭の方が歌舞伎の道に進むには、欠かせない場所だといえるでしょう。 ■入所試験 国立劇場養成所に入るためには、各試験に合格しなければなりません。試験内容は、作文、実技試験、面接です。なお、応募資格があるのは中学校卒業(卒業見込み含む)以上から23歳以下の男性です。 ■入所後の学び 養成所に入ったら2年間の研修期間で歌舞伎の実技などを学びます。研修時間は、平日の午前10時から午後6時までです。なお、日本芸術文化振興会によると、「研修開始後8か月以内に適正審査を実施し、研修継続の可否を判断します。」としており、この点からも一般家庭からの歌舞伎俳優への道は険しいものであることがうかがえます。 ■研修終了後 研修が終わると、「名題下(なだいした)」として10年ほど修行します。名題下は歌舞伎の中の一番下の階級で、歌舞伎俳優として舞台に立つことはできますが、セリフがなかったり出演時間が短かったりすることが多いです。 その後一人前として認められるためには、名題になるための「名題試験」に合格しなければなりません。この試験に合格したうえで、先輩方やご贔屓など、あらゆる関係者に賛同を得ることが必要になります。