全国から「金田一耕助」集まる ゆかりの倉敷市真備町地区で仮装催し
推理作家の横溝正史(1902~81年)が生んだ名探偵・金田一耕助らに扮(ふん)し、シリーズ第1作「本陣殺人事件」の舞台とされる岡山県倉敷市真備町地区を練り歩くイベント「1000人の金田一耕助」が23日行われ、全国から集ったファン122人がゆかりの地を巡った。 【写真】横溝正史の自筆草稿 参加者は古びた羽織はかまにソフト帽姿でおなじみの金田一をはじめ、「犬神家の一族」に登場する不気味な白マスクをした佐清(すけきよ)らに仮装し、JR清音駅前を出発。本陣殺人事件に出てくる旧川辺橋や横溝が戦時中に暮らした疎開宅に立ち寄りながら約5キロを歩いた。道中では、地元住民の有志が作品の一場面を再現する寸劇もあった。 7回目の参加という自営業の男性(60)=岡山県早島町=は「マニアックな仮装者もいて毎回来るのが楽しみ。住民の温かいもてなしにも元気をもらった」と話した。 横溝を顕彰する催し「巡(めぐる)・金田一耕助の小径(こみち)」(倉敷市などでつくる実行委主催)のメイン行事として2009年に始まり、新型コロナウイルス禍による中止を挟んで14回目。