プロ17年目で初の首位打者も…完全復活した「巨人のFA戦士」は
強打者も“タイトル”獲得ならず
広島在籍時に最多安打、最高出塁率のタイトルを獲得した実績があるが、首位打者は一度もない。プロ17年目で獲得すれば自身初の快挙になる。巨人で首位打者を獲得した選手を紐解くと、他球団から移籍した日本人選手は一人もいない。首位打者を7度獲得してNPB歴代最多の通算3000安打をマークした張本勲、史上唯一の三冠王を3度獲得した落合博満、打率3割、30本塁打を6年連続マークした小笠原道大と強打者たちが巨人では首位打者を獲っていない。 落合が中日から巨人にFA移籍したのは41歳シーズン。全盛期は過ぎていたことを差し引かなければいけないが、36歳シーズンで日本ハムから巨人にトレードで加入した張本は移籍初年度の76年に最多安打をマークしている。同年に打率.355をマークしたが、逆転で首位打者を獲得した谷沢健一(中日)に0.00006(6糸)と僅差で届かなかった。 丸は広島からFA移籍して5年目の昨季に打率.244、18本塁打、47打点と不本意な成績に終わり、今季は外野のレギュラーを保証されていなかった。背水の陣を迎えたシーズンで再び輝きを取り戻していることは大きな価値がある。投高打低が顕著な中、セ・リーグの規定打席到達で打率3割を超えているのは丸と、打率.3153をマークしているドミンゴ・サンタナ(ヤクルト)のみ。サンタナは左足裏痛で、7月15日に登録抹消された。熾烈なタイトル争いは終盤までもつれる可能性が高い。今年は首位打者とリーグ優勝を達成し、最高のシーズンにしたい。 写真=BBM
週刊ベースボール