コンビニで“もち麦”使用おにぎりが増加、健康志向以外の理由とは
■筋トレブームにより男性ユーザーからの需要が拡大
もう一つの理由は「おいしさの価値」だと手塚さん。もち麦の第1次ブームは、ダイエットに関心の高い女性ユーザーがけん引し、売り上げも伸びていった。引き続き、女性からの支持も高いが、第2次ブームとなる今は“筋トレブーム”を背景に男性ユーザーが牽引しているそうだ。 近年、筋トレ系のインフルエンサーがYouTube等でボディメイク食として“もち麦”を紹介するケースが増加。それにより、男性の購買率(特に30~40代)が上がっているという。 加えて、食べ方にも広がりが。もち麦の特性として、白米に比べて粒と粒の間にできる空気の層が大きく、タレが入り込みやすいため、短い時間でタレがご飯と混ざり合い、おいしく味わえる。白米と混ぜて食べるだけでなく、最近では中華やイタリアンといった食ジャンルの拡大も広がっている。 特にリゾットにするとソースが一粒一粒に絡みやすく、かつアルデンテに仕上がる。中華粥は煮込むことでうまみをたっぷりと吸いながらも、もち麦の特徴であるぷちぷちとした食感も残り、スープ、主食、両方で満足のある一品に。実際、コンビニ等のスープ系商品へも、もち麦採用が広がっている。 「健康志向ユーザーを捉えながらも、もち麦の食感とおかずとの相性が男女問わず受け入れられ、様々な商品に採用をいただいております」