【私の東京の味】ウー・ウェンさんが教えてくれた、東京の確かな外食処3軒(後編)
『蕎庵 三たて』シックな店内でゆったりと、マグロと蕎麦のマリアージュを堪能。
マグロの仲卸しを営む『やま幸』グループが運営する蕎麦会席の店として、2年ほど前に麻布十番にオープン。日本料理の名店『京味』などで修業した三浦幸喜さんが料理長を務めます。『やま幸』が提供する一級のマグロと、蕎麦粉の産地にも精通した三浦さんが打つ蕎麦をコースで同時にいただけるのがこちらの特徴。 「三たて」とは、蕎麦の“挽きたて、打ちたて、茹でたて”を意味していて、蕎麦への熱く、誠実な思いが込められた店名です。平日は10品前後で税込み1万6,500円のコースのみ。コース終了後の20時30分ころからはアラカルトメニューで一献、も可能。(写真のマグロ以外の料理はコースの一部。アラカルトでの注文も可能) 蕎庵 三たて 住:港区麻布十番2-8-12 リレント麻布十番201 営:18:00~23:30(L.O.) 土曜日14:00~21:00(L.O.) 休:日、月 予:予約可 蕎庵三たて公式インスタグラム
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「実は外食はあまりしないんですよ。ふたりの子育てでずっと大変でしたし、仕事も忙しいからね」 ましてや中国の家庭料理をあまたの生徒に伝え、雑誌や書籍で紹介してきた達人、とびっきりおいしい味を家族に作ってきたウー・ウェンさんだから、外食よりお母さんの手料理を子どもたちも楽しんできたのでしょう。 「でもね、家庭では作れないもの、外で食べるのがいい場合もありますよね。たとえば、フレンチならば三田の『コートドール』や恵比寿の『モナリザ』には長いこと通ってきました。老舗中華の『富麗華』には開店当時から通っています」 いずれも名高い名店、その味、サービス、店のもつ雰囲気、すべてが最上のおもてなしを約束してくれる一級のレストランです。
PROFILE
ウー・ウェン/うー・うぇん 中国・北京生まれ。ウー・ウェンクッキングサロンを主宰。『10品を繰り返し作りましょう』(大和書房)で料理レシピ本大賞受賞。近著に『ウー・ウェンの蒸しもの お粥』(高橋書店)。
『クウネル』2024年 5月号掲載 写真/新居明子、取材・文/船山直子
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