永野芽郁「心を通わせすぎて涙してしまうことが多々ありました」山田裕貴とのファンタジーラブストーリーでの撮影秘話を明かす<君ここ>
永野芽郁主演の“月9ドラマ”「君が心をくれたから」(毎週月曜夜9:00-9:54、フジテレビ系※初回は夜9:00-10:24) が1月8日(月)にスタートする。本作は、主人公・逢原雨(永野)がかつて心を通わせた男性・朝野太陽(山田裕貴)のために自分の“心”を差し出す宿命を背負うことから始まる、“過酷な奇跡”が引き起こすファンタジーラブストーリー。初回放送を前に、永野が取材会に参加し撮影のエピソードや作品の魅力を語った。 【写真】頬に手を当てて微笑む永野芽郁 ■山田裕貴とは2年ぶりのドラマ共演 ――本作の出演が決まった時のお気持ちをお聞かせください 純粋にうれしかったです。ただ内容的にもすごく難しい部分もあり、演じながらきっと苦しくなる瞬間が多いだろうなと思ったので、大丈夫かなという不安もありましたが、共演の山田裕貴さんもいらっしゃるので、何とかこの冬を乗り切れたらいいなと思いました。 ――山田さんとは「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」(2021年日本テレビ系)以来の共演ですが、その時から印象の変化はありましたか 2年間でお互いが変わったことはそんなに無いよねっていう話をお互いしているんですけど、きっと周りの方から見たら、それぞれが2年間の間にいろんな経験をして、いい意味で変わっている部分はあるだろうなと思います。近くにいる分、あんまりお互いには変化に気づけてないですけど、それ(その変化)が良い形でお芝居で出たらいいなとは思ってます。 ■作品の舞台・長崎県での思い出 ―― 一ヶ月ほど長崎県でのロケをされていましたが、いかがでしたか? 何日間か雪も降ったりしてかなり寒かったんですけど、「ファンタジーラブストーリー」と言ってるだけあるので、長崎県の異国情緒溢れる雰囲気がファンタジー感をさらに増してくれる場所でした。このドラマにぴったりな場所でロケできるのはすごい幸せなことだなと思いながら撮影していました。 ――特に印象に残ってる場所はどこですか きっとこれはキャスト・スタッフ全員一致すると思うんですけど、すごい綺麗な夕日を取るために何回も公園に行ったんです。ただ、そこの公園は撮り始めると夕日が絶対に沈むんです。5回ぐらい行って、ようやく撮れて、あれはいい思い出になっています。 ■苦しいことが多い雨という役 ――今回発見した山田さんの新たな一面はありますか お互いが雨ちゃんと太陽くんを演じている中で、 まさか涙すると思っていなかったシーンで、心を通わせすぎて涙してしまうことが多々ありました。いつもなら、2人ともケラケラしているのに、私は雨ちゃんとして、山田さんは太陽くんとして受けてしまって…。でも、終わった後に「頑張ったね」とハイタッチをしたり、肩をトントンとするのがルーティーンになってきていて、前回の共演から役も全然違うのですが、新たなコミュニケーションの取り方ができています。 お互いお芝居をしている中で、相手の声の震えを感じたりとか、「きっと今、自分のことを思ってこうやって言ってくれてるんだな」って思ったりする。お互いに対しての感度がすごく高い状態で撮影できているので、みんなが予期せぬことが起こったりしますね。それはすごくやりがいもあるし、面白いなと思います。 ――雨という役の難しいところはどこですか 台本を客観的に読む時の見方と、雨ちゃんとして読む時の見方で、またちょっと感じ方は違うんですけど、どちらも共通して苦しいなって思うのが、「相手のことを思ってやった言動が相手にとっては苦しいこと」です。自分が良かれと思ってやってることによって、相手が苦しんでいるのを見ちゃう。みんながお互いのことを思ってやってることが、結局どっちも苦しくなってたりして、それを見たり感じたりしてると、「何でこんなにこうも報われないんだろう」って思っちゃう場面が結構多いです。雨ちゃんとして読んでいると、さらにもっと心苦しくなったりとか、これで正しいんだろうかって不安に思うこともあります。やっぱり見ていて胸がぎゅっとなるシーンは多いなと思いますね。 ――雨ちゃんをどういう女の子だと思って演じていますか? すごく強い子だなと思いますね。雨ちゃんは結構自分のことを無下に扱って生きてきて、自分に自信が全くなくて過ごしているけれど、誰かのために自分の大切な人のために心を捧げられるって、やっぱり簡単なことではないので、実は内側はすごい強い子なんだなと思います。殻に閉じこもって一人で過ごしているのも、一人で過ごせる人ってやっぱ強いと思うんですよね。 ■「この作品本当にいいよね」と話し合える時間が幸せ ――月9ドラマの主演受けるにあたってのプレッシャーはありましたか 月9だからというよりも、これだけ素敵な脚本とチームがいてくれて、この作品の魅力を自分が一番に伝えなきゃいけないなっていう思いがすごく強くなりました。その責任を果たせるのかっていう、いい意味のプレッシャーを未だに自分にかけ続けています。そういう意味では、この作品に挑戦したことは、きっと今の私にとってはとてもいいことだったなと思います。 自分自身で「自分が成長したな」って気付けるのって、時間が経ってからだと思うんですけど、でも作品に入っていて「この作品本当にいいよね」ってキャスト・スタッフと話し合えてる時間がすごく幸せで、みんながそうやって思いながら一つのものを作れるっていうのはあるようで、なかなかないことだったりもするので、とても貴重な時間を過ごしています。 ――共演者の方とのエピソードを教えてください 案内人役の松本若菜さんと合間に結構お話ししているんですけど、食のことや「休みの日に何する?」とか話しています。案内人役の時はどちらかというと笑顔も少ないし、異世界の人という感じがあるので、その切り替えのギャップもちょっと面白いです。斎藤工さんもですけど、お二人とも(役柄は)異世界の人なのに、カットがかかるとすごい現実的なお話をしてるのが、面白くて観察しちゃいますね。 ――2024年は「君が心をくれたから」でスタートされると思いますが、この一年どんな年にしたいですか 2023年に比べると、皆さんに見ていただける機会が多分多くなるとは思うので、ファンの方には楽しんでいただきたいなと思います。ただ自分的にはいつも通り着実に、無理しすぎず、頑張りながらやっていきたいなと思いますね。あんまり「この一年こうやって頑張ろう」みたいな目標を立ててこなかったので、あんまり縛られすぎず過ごせたらいいなと思います。 取材・文=水沢あすみ