〈山形―熊本〉前半34分、相手のコーナーキックからのヘディングシュートを防ぐ山形のＧＫ後藤雅明＝天童市・ＮＤソフトスタジアム山形

　サッカーＪ2は第36節最終日の27日、各地で8試合が行われた。モンテディオ山形は天童市のＮＤソフトスタジアムで熊本と対戦し、1－0で勝利した。2021年のクラブ最多記録に並ぶ7連勝とした。通算成績は18勝6分け12敗。Ｊ1昇格プレーオフ（ＰＯ）進出のライバルの上位3チームも勝ち、進出圏の6位との勝ち点差は1のままで、順位も前節と同じ7位。ＰＯ進出争いはそれぞれ一歩も引かず、残り2試合となった。 　山形は前節と同じスタメンで臨んだ。前半10分、ＭＦ小西雄大のコーナーキックにＤＦ城和隼颯が頭で合わせ、移籍後初ゴールで先制した。その後はなかなかシュートまでつながらず、1－0で折り返した。後半もセットプレーから決定機をつくったが追加点は奪えず、熊本にボールを保持される時間が長くなった。相手のクロスは城和のヘディングなどではじき返し、シュートはＧＫ後藤雅明が好セーブで防いだ。終盤はＦＷイサカ・ゼインに代えてＤＦ岡本一真を入れ、5バックにして守備を固め逃げ切った。

スタメン発表で声を張り上げるウド鈴木さん

　山形の次節は11月3日、水戸市のケーズデンキスタジアム水戸で水戸と対戦する。 　【評】山形は序盤のセットプレーで奪った先制点を守り抜いた。攻撃は各ポジションの選手が動きながら流動的なパス交換で前進したが、ラストパスの精度を欠いた。後半は守備の時間が長く、ペナルティーエリア内を固め、相手クロスをはじいてしのいだ。 サポーターが背中押してくれた 　渡辺晋監督の話　1万2千人を超えるサポーターが選手の背中を強く押してくれた。たくさんピンチがあり、内容の数字は熊本が上回ったと思う。ただ1点を取って失点を0で抑えたのはわれわれ。毎回しぶとく勝ち続けられるとは限らないが、佳境で選手にたくましさが身に付いた。 ＧＫ後藤、好セーブ連発 　貴重な先制点のリードを守ってクラブ最多タイの7連勝をつかんだ。山形は盤石には遠い試合運びだったが、ＧＫ後藤雅明が好セーブを連発。先制点を決めたＤＦ城和隼颯は「好セーブを見ていると、自分も体を張らないといけない」。粘り強い全員守備で、Ｊ1昇格プレーオフ（ＰＯ）進出戦線での勝利を重ねた。